閑話　【メン限】新年初メン限 - サザンクロスチャンネル

「「新年、明けましておめでとうございます」」

『あけおめー』

『おはきょう！』

『明けましておめでとうございます』

『あけおめ』

『あけおめです』

「はい、おはようございますカッコキョウベン、リーダーでーす。なんか久々！」

「こんばんは、ロイドだ。実際数日ぶりではあるな」

「年始一切配信でなかったのって実は初では？」

「公式配信に出ずっぱりだったことはあるが、三が日に一切配信しなかったのはおそらく初めてだ」

『ちょっとさみしかったよー』

「まあつぶやいたーで言った通りなんだけどね。父方や母方の実家に引っ張られて色々会合に出てまして、家にいなかったんで配信できませんした。今年はロイドも一緒だったから配信一切なかったんだよね」

「元旦は近畿にいたのに、翌日には九州の会合に出るという強行軍だった……」

「ちなみに三日は愛知にいたよ。頭悪いね」

『なにやっとるん？』

『ｗｗｗ』

「いやもうみんな分かってくれると思うんだけどさ、今年の正月会合は完全に仕事なんだよ。なかなか会えない人と名刺交わすのが目的で行ってんの。死ぬほど疲れた……帰ってきて今結構ホッとしてる……」

「昨日は昨日で体力は使ったからな……」

「それなー。あー、あんね、昨日は姉さんとこ行ってきてさ。義兄さんの家族と酒飲むのとちびっこと遊ぶのどっちがいいかって聞かれてな。まあもう三日目で本当に人が多いタイミングは終わってたから、じゃあちびっこと遊ぶかってことで姪っ子たちと遊んできた。ところで子供って体力無限なの？」

『草』

『無限だよ』

『あいつら体力ゲージが完全にゼロになるまで走るからな』

『それはそれでお疲れ様』

「まあ昨日がある意味一番ひどか、くっふ、ひどかったな」

「…………」

『お？』

『どした？ｗ』

『なにわろてんねん』

「だめだ、笑っちゃう」

「笑い事じゃないんだが……」

『え、なになに？』

「あのね、姉さんとこの姪っ子とか、向こうの親戚のちびっこ数名と裏庭で凧揚げしてな？小さい子の凧揚げってめっちゃめちゃ走るのな」

『あー』

『走る走る。走るのがメインだし』

『凧揚げだと一人で走ってくれるから助かる』

「へえ、みんなそんな感じなんだ。ああそんでね、そしたら姪っ子が転んでなー」

『あ～』

『まあ仕方ないねえ』

『走る子供は転ぶもんだし』

「でな、転んだ場所が丁度ロイドの目の前で」

『ほう』

「ロイドが上手くキャッチできたんだわ」

『おー』

『ナイスキャッチー』

「…………はあぁ」

『何でそこでため息』

『ろいどー？』

「姪っ子が目をキラッキラさせてな。『わたしロイドのおよめさんになる！』って」

『ｗｗｗｗｗｗｗｗ』

『ｗｗｗｗｗ』

『あらあらあらあら』

『草』

『草』

『ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ』

『姪っ子ちゃん何歳？ｗｗｗｗｗｗ』

「姪っ子はプリンセスに憧れる４歳さんです」

『ん～～～～』

『ロイドに助けられたら仕方ない』

『ちっちゃいこの性癖歪めちゃだめよロイド君』

「目の前で転んだら助ける以外の選択肢はないだろう……」

「それ聞いた時の義兄さんの顔よｗｗｗｗ」

『あれ、もしかしてパパさんより先にお嫁さんになるって言われちゃったやつ？』

「えー……はい、言われちゃったやつです」

『シンプル可哀想ｗｗｗｗ』

『パパｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ』

『それはギルティ』

『草』

『ちなみにロイドはなんて答えたの？ｗ』

「いや……その……」

「ほれほれ」

「いつかもっとふさわしい方が現れますよ、と……」

『王子様かよ』

『あー駄目です。駄目ですロイドくん』

『それ余計に歪むやつ』

『姪っ子ちゃんが一生結婚できなかったらロイドのせい』

「他にどうしろと言うんだ……」

「いやもう姪っ子の目がキラッキラだったね」

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「ですってよ、パパさん？」

絵理奈はそう言って楽しそうに僕の方を見た。

「実姉がメンバー限定配信見てるのはどうなんだい？」

「ロイ君には許可もらってるわよ～」

「理人君には？」

そう問えば、彼女はぱちんと可愛らしいウインクをした。

まあ、相方君に取ったならいいけども。

「まあね、気持ちは分かるんだよ？」

「うん？」

「ロイ君は確かにかっこいいし？映画のプリンスはみんな金髪碧眼の美丈夫だし？四歳児の言うことを真に受けるような年齢ではお互いないしそれくらいでうだうだうだうだ言うほど僕も子どもではないし結花はパパ大好きだしぜんっぜん気にしてなんてパパと結婚するって言ってほしかったよ～……」

「ちょーっと鬱陶しいかも」

べしゃりと抱きついたらべしっとどかされた。ひどい。

「絵理奈ひどい」

「別にひどくはないでしょ」

「ふーんだ、そんな事言う人には面白い話教えてあげないもんねー」

「はいはい」

「いいんだね！？本当に教えないよ！？」

「別に、そう言って大した話だった試しもないでしょ」

今日はほんとに面白い話なのに。いいもんね、言わないもんね。

理人くんに『義兄さんは、姉さんと付き合う前ってどうやってデート誘ってた？』って聞かれたことなんて、しばらく教えてあげないんだから。