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【書籍化準備中】「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
■廿四章 三周年の告知

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305/375

■-9.開業準備中

お待たせしました!

「ってわけで、オープニングメンバーの相談しよっか」


 おるはそう言ってお茶を傾けた。

 部屋には俺とロイドとおるの3人。ねころは今日別件で動いている。


「ニンカとグライドはかなり前向きに検討してくれている」


 だろうな。既にチャンネルを立ち上げている以上は、活動を続けるならどこか緩めのところに所属してしまったほうが色々と楽だ。

 グライドが兼業なので活発な活動を前提とする誘いには乗れないのと、グライドだけをタレントとして起用してニンカをお手伝い枠にしようとするところはノータイム断ったらしく、その辺で難航しちゃってたんだよな。


「まあ、だろうな。アバターはどうする?」

「基本EFO配信だが、Vアバターは使用しないというか……おそらく、使用できない」

「やっぱそうか」


 ニンカがな。車椅子に乗っていると3Dアバターの利用が難しい。できないわけではないんだけど初期費用がどんだけになるのかすぐに試算できない。

 そもそも顔を隠したところででかい男と車椅子の少女のペアはどうしても目立つので、隠す意味も薄い。グライドはサザンクロスの方で既に顔も出してるからな。


「積極的な顔出しではなく、基本的にはVR内ではEFOアバターに近いものを利用して、オフコラボなどでは顔を出す形式だな」

「ん、了解」

「セリスちゃんの方はどうだったの?」

「流石に両親と相談させてくれって、持ち帰り」

「全て君に任せたので何も聞いていないんだが、結局どういう話をしたんだ?」


 いや、どうって……。


「普通に、現状のマネジメント代行が結構業務規模として大きいから所属してくれたほうがこっちは嬉しいって話と、所属のメリットとデメリットを話して……大きく活動する気があるなら所属したほうが色々サポートを受けられて良いって話と、大きく活動してしまうとプライバシーの侵害はかなり受けるって話ね。あとは俺個人としては、一緒にやれたら嬉しいって思ってる、みたいなことを」

「「……」」

「…………?」

「…………それだけ?」


 おるが首を傾げた。


「いや、うん。それだけ……。え、所属の打診なんだから、そうじゃね?」


 バンッ!


「台バンやめろっての……」

「俺さあ!言ったよね!?」

「なに…」


 おるがテーブルに突っ伏した。

 何だよまじでさあ……。


「口説いてこいって言ったよね!?!?」

「そういう意味で口説くのは無理だって言ってんだろ!!!!」

「…………まあ、説明内容は間違っていないから一旦良い。持ち帰りか」

「まー、成人したとは言え高校生だからね。一人で決めるのは無理だし、こっちも決めさせられない」

「それはそうだけど、そうだけどさあああああああ」


 おるはいつまでぶちぶち言ってんだよ……。


「おるさんの方はどうですか?」

「カフェは結構積極的。ただ、名前は変えないとだね」

「そこは仕方ないな」


 カフェオレ大好きはね……。まあ、固定挨拶に入れたら良いんじゃね?


「で……トラさんどうする?」


 おるが聞く。

 うーん……トラなあ……。


「一期生って感じじゃないよね」

「それなー」

「けどまあ、拒むほどでもないかな。来たいなら来ていいし、来ないならそうだよねーって」

「そうだな……一応声はかけてみる」

「うん。ぶっちゃけトラはどっちでもいいんだけどさ」

「なにか?」

「ハムさんが欲しいんだよね」

「「…………」」


 言った瞬間に二人が黙った。


「……それ、は…………どういう、意味で?」


 ロイドが何やら恐る恐るといった雰囲気を出している。

 え、いやどうもなにも。あれ、ロイドはハムさん苦手とかある?


「あの人本業デザイナーだよね?社内にデザインツールさわれる人欲しくない?」

「あ……ああ、なるほどね?」


 おるがホッと息を吐いた。え、ほんとに何?


「ボンレスハムは家具デザインをしていると聞いた記憶があるが、イラストはできるのか?」

「できると思うよ。学生時代はカフェの看板とか描いてたって。トラさんのサムネも結構作ってるっぽいし」


 へえ。おる詳しいね。


「ハムさん呼ぶならトラさん必須だね」

「だな。あの人トラがいないとこには来ないだろうから」


 どのみちトラに声かけるとこからか。まあ、しゃーない。

 一旦初期は大規模にグッズ作ったりはしないしな。


「おる自身の方は、どう?」

「3月末でほぼ確」


 ゼロプロとのやりとりは、どうも拍子抜けするほどあっさりといったらしい。

 まあ向こうも多分分かってたんだよな。

 動画や新規衣装の買い取りについても、一部駄目なものはあるけれどなんとかなりそう。

 少し強めの機密保持契約を再度結んだりとかはあるそうだが、あまり揉めずに済みそうで何よりだ。


「そっか。じゃあ予定通り4月かな」

「だね。…………()()()()()()()()()()()()()()()()()()な」

「…………ああ、なるほどね。()()()()()()()()()()()()()()()()()()、どのみちその後だな」


 はいはい、そうね。一応名前リストだけ貰ってるけど顔合わせはまだだもんな。


「――――これが、俺のゼロプロのおるくんとしての最後の大仕事だ」

「じゃあまあ、せいぜいかっこいいとこ魅せねえとな」

「煽るじゃねえかw」


 そうそう。しんみりなんて似合わねえだろ。笑っとけ笑っとけ。

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― 新着の感想 ―
危ないスマホ投げるとこでした。おるくんが代わりに台パンしてくれて助かりました✨更新再開お疲れ様です!またのんびりと楽しませていただきます♪
すかぽんたんがすかぽんたんしてますね……おるくん、そのすかぽんたんへ我々の思いを乗せて肩パンしといてくださいね! 久しぶりの更新嬉しいです!
久しぶりにすかぽんたんと言える!!! こんのすかぽんたんがぁっ!!
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