表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化準備中】「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
四章 ふたりの遊び人

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/375

閑話 ふたりの遊び人 下

 いや、えー、これはびっくり……


 神出鬼没は発動者しか使えないけど、瞬間移動(テレポーテーション)はいくつか条件があるものの触れている人にも効果があるらしい。


「戦闘中はだめとか、フレンドかパーティメンバー以外だと許諾申請が表示されるとか、手と手同士で触れていないとダメなので実質人数上限があるとか、人数が増えると消費魔力が増えるとか、まあまあそれなりに制限はありますけどね」

「1パーティの上限6人だっけ?それくらいなら普通にいけるし、パーティメンバーが多ければ覚醒技のバフ効果も上がるし、十分じゃないですかね」

「ふっふーん!」


 アネシアは大変ごきげんに語って。

 ついでに一人初期職(ノービス)の人にポーションを投げつけて。みんな本当に、マップ見ようね……。


「ま、細かい魔力消費とかは検証やってる人たちがやってくれるはずなんで、それ待ちですけどね。今はとりあえずあれです、覚醒技です!」

「結構楽しみですよね」

「では早速私から……奇術の時間(イッツァショウタイム)!」


 きらめくエフェクト。アネシアの手のひらから現れた色とりどりのリボンや紙吹雪がキラキラと頭の上に降ってきて、私の衣装の表面できらりと踊る。


「攻撃防御が両方10%アップですかね」

「二人だと最小値のはずなので、合ってると思います。四人から増えるんだったかな?」

「これ、本当に壊れ性能だよね…」

「特効化に言われたくはないですが、まあそうですね」


 EFOでは同じバフは重複しない。

 賢者の攻撃アップとビショップの攻撃アップとブースターでの攻撃アップが同時にかかった場合、一番新しいものだけ効果が入って残りは消えてしまう。

 しかし奇術の時間の効果は「覚醒効果」という別枠が用意されていて、重複する。


 二人だと10%だけど、6人パーティだと20%、36人レイドだと80%のバフが、これまでの通常バフの上から重複で乗るのである。

 消費DPは5、現状の最大DPが10なので、一日2回使える。

 効果時間は5分。クールタイムは15分。普通のボス戦にはちょっと時間が短いし再使用も難しいのだけど、すでに掲示板を賑わせている話が。


 遊び人のスキル「踏み倒し」は、最大MPの50%と引き換えに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()という技で……


「まあ、来月には踏み倒しが弱体化(ナーフ)されると思います」

「うん、そんな気が私もする」

「さ。次はシーフさんですよ!」

「っと、そうですね。弱点看破(ウィークスポット)!」


 レイピアの剣先からバチッと紫電が走り、腕を伝って瞳に灯る。


「おお、かっこいい!スクショしていいですか!?」

「あ、はい、どうぞ」


 瞳にエフェクトが宿るとかいうの、自分じゃ見えないんだよね……。


「かっこいい〜、あとで送っておきますね!あ、でも効果敵がいないと分かんないですよね。イモムシ…だとレベルが低すぎるか。精霊蝶探しますか」

「ルート的にはこっちだね」



 こんにちは精霊蝶さん、昨日振り。



 へーこんなふうに見えるのか。



 背中の羽根と羽根のちょうど間のところに、紫の光が点滅している。

 スクショを一枚。


「ジャンプブースト、刺突撃(トゥシュげき)



 レイピアが紫の点に差し込まれ、WEAK!という文字とともに精霊蝶が消えた。

 30レベルくらい下だけど、初期技で倒せちゃうのか〜。……いや、さすがに強すぎでは。


「いや特攻つっよ」

「あれ、特効の倍率って二倍くらいじゃなかったでしたっけ?」

「えーと、最低二倍で、敵によります。昆虫系は特攻ダメージ出やすいんだったかな……ちょっとWiki見ないとわかんないです」

「あとで調べておかないとなぁ。あ、イモムシ」

「向こうからも来ますね」


 倒してから場所かえますか………………え?


「精霊蝶ルート上だとイモムシ結構きちゃいますね。移動しますか」

「…………」

「シーフさん、移動しますか?」

「…………シアさん、今の見ました?」

「?何がですか?」

「ちょっと、場所変えましょう。えーとどこがいいかな、敵が多いところ…鼠穴かな。マーチャル港へのワープアイテムとか持ってますか?」

「??まあ、えっと、ふつーに市場にマーカーあるんで飛びますよ。瞬間移動(テレポーテーション)






「来てしまいましたね、奇術師の時代」

「いやびっくりー……」


 短時間の検証、というかただの殺戮だったけど、を終えた感想だ。


 ええ、そうです。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そうですね。

 プレイヤー(・・・・・)とは書かれていないし、何なら味方キャラクター(・・・・・・・・)とも書かれていない。


 壊れか?壊れだったわ。


 明日からは遊び人レベル上げ中の人の武器はカードのほうが多くなるかもしれないね!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ぶっ壊れにも程があるw バグじゃないのかコレwww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ