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【書籍化準備中】「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
十三章 バレンタインのメッセージ

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13-8.【EFO】ハッピーバレンタイン! - サザンクロスチャンネル

「おはようございますカッコキョウベン!サザンクロスのリーダーです!」

「こんばんは、サザンクロスのロイドだ」


『おはきょう~』

『おはきょ~』

『おはようございます(強弁)』

『おはキョウ!』


「はーいということで!ハッピーバレンタイン!たっくさんのチョコレートありがとうございました!」

「俺の方にも送ってくれてありがとう。リーダーに寄ると思っていたから、かなり来て驚いた」

「いやーそれにしても、今年のバレンタインは忙しいねw」


『まさかこんなにチョコを作ることになるとは……』

『フレンドと大量に送りつけあってる……』


「ほんとにwウチのギルドもみんなで量産して送り合ってるよw」

「錬金室が久々にフル稼働しているな」

「大体ねむ蝉のせいなんだけどね。他のメンバーはさほど数育ててないから」


『ねむ蝉さんはエキストラどんだけ買ったの?』


()()()()()20買った、らしい」


『とりあえず?』

『とりあえ、ず……?』


「ニャオ姉が久々にガチギレしてたねw」

「さて、雑談は一旦後にするぞ。今日のゲストは時間制限がある」

「そうでした」


『お!お待ちかね!』

『このためにわざわざリアタイ待機してたからね!』


「まいどガチ勢ありがとうございます!じゃあ本日のゲストさんどうぞ~!」


「はい、おはようございますかっこきょうべん、サザンクロスの、セリスです」


『いえええええい!』

『セリスちゃんおはきょう~!』

『セリスちゃんこんばんはー!』


「……準レギュってゲストなのかな?」

「まあ、一旦今日はゲストということでいいだろう」

「そうだな。さて!つぶやいたーの方で告知してました通り、えー、マデランで俺がうっかりやらかしたやつの埋め合わせ企画!セリスからチョコレートが届くぞおおおおお!」


『やったー!』

『ひゃっほ~!』


「129名全員にお渡ししたかったのですが、すみません配信時間を試算して、ちょっと、その、無理そうでして……」

「それだけでこの配信終わるわw」


『すかぽんたんの尻拭いにそこまでしなくていいよ!』

『せやせや』


「以前の129名のリストはそのままメッセージIDまで控えてあるので、こちらのリストから再度抽選を行い、10名にセリスからチョコレートを送付しようと思う」

「送信エラーが出た場合はリストから外して再抽選します~。該当者は今のうちに季節アイテムの受け取り設定確認しといてくれー」


『準備は万端だ!』

『おっしゃいつでも来い!』

『セリスちゃんのチョコは渡さんぞ!』


「意外とセリスガチ勢来てるな」

「まあ募集すらしてないフルエンチャマデランをプレゼントするようなプレイヤーだしな」

「それもそうか。えーと、抽選は例によってくじ引きボール君でーす!」

「設定を引き切りにしてあるので、同じ数字は二回は出ない。もう一度言うが、該当者は季節アイテムのフレンド外からの受け取りをオンに設定してくれ。送付エラーが出たら再送は行わない」


『しなくていいぞ』

『初期設定に戻すってボタンを押すんだぞ』

『せやせや』

『俺の確率が上がるからな』


「トラップコメントを書くなwwよし、じゃあセリス一発目行こうか!」

「はい!引きますっ!えーと、84番さん」

「84……ダンデライオンさんおめでと~!」


『8888888』

『次いこ、次』


「えーと、メッセージIDをコピペして、ダンデライオンさん……マデランありがとうございました[たんぽぽマーク]。送付できました!」

「……セリス、全員コメント変える気?」

「え?えーと、可能でしたら?」


『マ?』

『思ったより死ぬほど羨ましくなってきたぞ?』

『俺の名前こい俺の名前こい俺の名前こい俺の名前こい』


「うーん……まあつぎいこっか」

「はい……77番」

「良い番号だ。えーと、DONO、どのさん?」

「多分、ドーノさんですね。メッセージは、うーん。あなたにも贈り物を。――はい、送付完了です」

「どういう意味?」

「お名前の、donoからですね」

「donoはイタリア語で贈り物という意味だ」


『それ即座に拾えるのやばいな』

『裏山……』


「相変わらず知識の幅が広い。じゃあ次いこっか」

「はい、5番です」

「5番はっと、カンナさん」

「カンナさんか……そうですね、情熱的な日々でありますように。……あれ、エラーですね」

「そりゃ残念。なんで情熱的な日々?」

「えっと、カンナの花言葉ですね。確か情熱的とか、そういう意味だったはずです」

「へー。まあ残念ながら除外ですね」


『本人がこの配信アーカイブを見たら血の涙を流すな』

『俺の確率が上がったのでヨシ』


「じゃあお次は……39番」

「39番はモンブランプリンさん」

「モンブランプリンさん、美味しそう。えっとメッセージは……甘いものはお好きですか?っと」

「まあ好きそうw」

「この名前で甘いものが嫌いな人はいない気がするな」


『俺も甘いもの大好きなのでどうか!どうかチョコをお恵み下さい!!!!』

『俺も好き!』

『俺も俺も!!!!』


 ・・・


「はーい次がラスト~」

「はい、106番さんです」

「106番は……すみれあおいし?さん?」

「おそらく菫青石(きんせいせき)さんだな」


『きったああああああああああああ!!!!!』

『おめー』

『ぐやじいいいいいいい』

『888888888』


「お、リスナー引いた」

「おめでとうございます」

「わ!ありがとうございます。菫青石さんですね。うーん。目標へ向かって、っと。はい、送付いたしました」


『イヤッッホォォォオオォオ!』

『夜道には気をつけるんだな』


「背後を襲おうとするなw」

「菫青石さんへのメッセージは何故それなんだ?」

「菫青石、アイオライトの石言葉が、目標に向かうとか、道を示すとかだったはずなので」


『あれ、誠実じゃなかった?』


「あ、え、本当ですか?すみません覚え違いかもしれないですっ」

「まあ、石言葉ってメーカーが勝手に付けてるやつだからなー。セリスが読んだやつにはそう書いてあったのかも」


『たった今俺の中では目標に向かうになったのでそれでいいよ!』

『浮かれてやがる……』

『一生取っとく~~~~』


「あ、あの、使用期限がありますので。使ってくださいね」

「4月入ったらゲーム的にチョコ溶けちゃうから気をつけろよ~」


『溶けたチョコになっても取っておくが?』


「あの……それは、少し、寂しいです」


『明日にでも使います』

『手のひらくるっくるwww』

『今すぐじゃないところに若干の葛藤を見たw』


「皆さんの超越か、レベル上げのお手伝いになったほうが嬉しいですから」


『ええ子や……』

『セリスちゃんをお嫁にくださいっ!』


「え、あ、あの、そういうのは、ちょっと、困ります」

「困らせんな~」

「ファンメッセージという扱いにはなるが、本人が困っているから控えてくれ」


『ぶーぶー』


「お気持ちは嬉しいのですが、すみませんどう返せばいいのか分からなくなっちゃうので……」

「スルーでいいよ」

「スペチャスルーできるほどまだ配信に慣れてないんですよね……」

「まあそれは分かる」

「さって!10人無事に終わったね!」

「思ったより時間かかっちゃいました、すみません」

「いえいえ、いいんだよ~お疲れ!」


『おつかれさま~』

『そりゃ全員HN拾った米つけて解説してたら時間過ぎるわ』


「さて、未成年の出演可能時間が押しているので、セリスはここまでだな」

「はい、ありがとうございました」


『ありがとおおおお!』

『またサブチャンネル配信もしてね!』


「あ、えーと……すみません、当面私の配信予定は、その、ありません」

「まあ、常識範囲だったらしていいからね」

「すみません、本当にすみません……」


『あれが常識的じゃないとでも言いたそうですね?』

『ゲーム配信4時間は常識範囲だろ!(おめめぐるぐる)』

『(いや正直あの連戦はこっちのメンタルに来る)』

『鍛えが足りないリスナーがいるな』


「セリスガチ勢はちょっと落ち着こうかw」

「禁止はしていない。少し時間を抑えてほしいとは思っている」

「はい、あの、もうしません……」

「ま、この話は終わりな!今日は楽しいバレンタインだから!」

「はい、あの、それでは、お邪魔しました。バレンタイン配信自体はもう少し続くので、どうぞ楽しんでいってください」


『また来てね!』

『乙した~!』




「はーい、じゃあここからは俺とロイドの!耐久バレンタインお返事配信です!」

「俺とリーダーのところに来ているチョコレートを適当にピックしてメッセージを読み、返信でチョコレートを送っていく」

「俺とロイド50ずつ、合わせて100個送るよ~」

「14日中に送りきれるように祈っておいてくれ」






 ヘッドギアを外して部屋のディスプレイを付ける。


『ロイドさんとの関係を教えて下さい、チョコレートにこんな質問を書くなw幼馴染で親友です、っと』

『何回回答してもこの手の質問届くな……』


 配信ではリーダーさんとロイドさんがチョコレートのメッセージを読みながら、返事のチョコレートを送っていた。


「メッセージ読まれてないらしい、か」


 ニンカさんが、グライドさんにバレたことの謝罪と一緒に伝えてきた。

 まあニンカさんに伝えた時点でグライドさんに伝わるのは想定内なので、それは別に構わないのだけど。

 チョコレートが一体いくつ来たのか知らないけれど、それはそうかと思った。

 残念なような、安心したような、不思議な気持ちだ。


 机に伏して目を閉じる。


『配信楽しみにしています、ありがと~!』

『レンジャー配信はまだですか、……やる予定はない』

『やればいいじゃんw結構要望来てるよw』


 配信画面から、彼の楽しそうな声が聞こえていた。



13章ここまでになります!閑話挟んで14章になる予定です。

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― 新着の感想 ―
[一言] 相変わらず引き出しの多さと対応力やばいなw ちょくちょくリスナーを喜ばせる事のできる新入りとか、配信としても凄いありがたい話だよなあw
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