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【書籍化準備中】「そんなの、ムリです!」 ~ソロアサシンやってたらトップランカーに誘われました~  作者: 高鳥瑞穂
九章 第四回公式大会

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9-26.【EFO】第四回公式大会感想会#オルタナクロス - サザンクロスチャンネル 下

「休憩が明けてしまった……」


『そんな絶望みたいな言い方しなくてもw』

『ロイドがガチうなだれてるwww』


「ほんと、このまま終わりにしねぇ?」

「いいわけねえだろいい加減にしろ」

「……仕方ない、やるか」

「はい、というわけで。準決勝、第一試合」

「何から話せばいいんだ?これ…」

「完全燃焼試合だからマジで話すことがなんも思いつかん」

「えーとじゃあ、まあ皆聞きたいと思う質問から。なんでブラマジ覚醒からの短期決戦にしなかったの?」


『せやせや』

『ぶっちゃけリーダーが受け切ればそれで勝ててたんじゃない?』


「そうか、そこからか……今出した画面見えているか?コレが今回の俺の大会スキルセットの全てなんだが」

「ちょっとまてwwwww」


『それ公開すんの!?!?』

『え?……え?????』


「ああ、データ自体は既に運営に渡してある。来週あたりにはカカシ君の仮想敵セットに第四回大会リーダー・ロイドが追加されると思う」

「武器防具データも全部OK出したから、AI戦闘できるよ~」


『ほんと君たち気前いいね!?』

『AI戦闘できる(ロイドのマルチタスクをAIが再現できるとは言っていない)』

『マルチタスク量が、AIの想定処理量超えちゃってるんだよね……』

『なにそれ意味分からんw』


「で、まあスキルセットを見てもらえると分かるが、大技は全て置いてきた」

「攻撃スキルはなんとびっくり!マジックシュート、アローバレット6種、ポイズンチェーンバインド。以上だ!」

「潔いが過ぎませんかね?」


『すぽっとまぐまは?』

『あの、いつも使ってるアイスエグゼは?』

『奥義置いてきてるうううううう!?!?』


「PvPでは本来そこまで火力が必要ない。なので攻撃系はアローとバレットだけで来た。普段入れていないのだと、ウォーター系とウィンド系も持ってきている程度だな。その代わり補助スキルは厚めだ。更に補助スキルのチャージタイムを減少させるパッシブを可能な限り全振りしている」

「けっとCが”マジックシールド絶対間に合わないだろ”って言ってたタイミングあったけど、ここまで振ると間に合う。奥義とか持ってきてたらスキルポイント足りないから間に合わないね」

「で、まあ、やっている人にはこれで分かってもらえたと思うんだが――ブラックマジシャン覚醒の3分間で、トラキチが倒せない」


『はい』

『そうですね』

『わかんないから聞くんだけど、倒せないの?』


「相手も棒立ちじゃないからな」

「バレット一発一発はそこまで高火力じゃないから、+200%ついてると下手したら通常攻撃当てただけで威力8割減くらいするね」

「リジェネⅢがなけりゃなー……」

「あいつにポイズンチェーンは無理だしな。というわけで、やらなかったのではなく、できなかった」


『ロイドがリーダーの撮れ高取るためにわざとやらなかったのかと思ってた』


「それ、ギルメンにも言われたんだが、俺はそんな風に見られているのか?」

「ノーコメント」

「ノーコメントで」


『まあ、ね?』

『のーこめ』

『いや、その、まあ?』

『あはは』


「おい……」


『じゃあ、何でバレットで後ろ狙ってたの?』


「全力全開というファイターパッシブ……HP全快で火力が上がるものがあるんだが、それを無効にするために削り続ける必要があってな」

「で、今回の多分肝の話になるんだけど……俺達、動きたくなかったんだよね」

「動きたくない?」

「あー、話が飛んですまないが、先にバリアの話をしよう。サザンクロスチャンネルの、最新動画の……これが今回の俺の完全一人称視点動画だ」

「意味わかんねえ数のスキルチャージ円がずらずら並んでてさっきねころが悲鳴上げてた」


『画面半分円じゃねーかよwww』

『トラより画面せまいのではwww』


「一応透かし円だから、システム画面よりは向こう側も見えている。で、ねころさんもロックンも勘違いしていたんだが、俺はトラのスキルは見分けられていない」

「え?」


『は?』

『まじ?』


「スローで再生する。トラがスキルを振って、ここ、リーダーの腕がこうすこし上がっているだろう。これ、リーダーのジャストガードのクセなんだ。これが見えたタイミングでバリアを打っている。トラのスキルの見分けは、流石にこの距離では無理だ」


『分かった?』

『わかんない』

『腕……上がった?』


「あー…………うん、一旦腕上がってるってことにして話進めてもらって良い?」

「まあ、後でじっくり見てくれ。トラのスキルは、ジャストガードや完全相殺が難しいいくつか……五月雨斬り、ファントムランス、ハンドレッドフィストだな。マジックシールドのためにそれだけを見分けている。その3つはエフェクトが他より華やかだから、あの距離でも見分けられる」

「あー、まあ確かにその3つなら、多少離れてても分かるな」

「それ以外は分かっていないので、今回はリーダーの挙動を見逃さないことが最優先になる。で、ここでもう一度俺の視界を見てほしいんだが――このスキルチャージ円が大量に並んだ視界の中で、リーダーが移動したらジャスガ挙動が分からない」


『あ~~~~~~~』

『なーるーほーどー』


「リーダーが動かないためには、トラに動かれたら困る。だけどHPは削り続けないといけない。大火力を当てに行って”回避”を選択されると困る。それでまあ、結果的にあの方法になった」

「ぶっちゃけ、トラが俺との正面対決を望んだから勝てたけど、あいつがリジェネ頼って逃げて回復図ってたら負けてたかも」

「逃げて回復するトラさんとかイメージできないから、まあないだろうけどね」


『なるほどなぁ』

『俺あの距離からスキル見分けてんのかと思ってたわ』


「流石に見分けられない。この配信の前に一度見直してみたが、何もしていない状態で見ても完全に発動するまで分からないものがいくつかあった」

「よかった……ロイドの超人っぷりが少しだけ下がった……」


『(全てのチャージが動き続ける画面を見ながら)』

『20個スキルチャージ同時に出来るだけで普通に超人だが?』

『20個のスキル同時回し(比喩じゃなく)して、リーダーの挙動見て、トラの難しいスキルだけでも判別してれば十分すぎるぶっ壊れマルチタスクだけど?』

『お忘れかもしれませんがそこに普通に嫌がらせ魔法も打ってます』


「なのでまあ、あの場で本当にすごかったのはリーダーだ。全てのスキルを完全に見きった」

「正直死ぬかと思った」

「終盤のHPがミリになってからの削り合いが本当に心臓に悪かったな……」

「解説も観客席も無音だったよね」

「俺過集中になると音聞こえなくなるから、そのせいだと思ってた」


『ガチ無音でしたねw』

『最初の15分くらいはふつーに応援してたんだけどなー』

『トラキチさんって、相手セージだったらどうするつもりだったんだろう?』


「あー、まあ、多分、初手セージに突っ込むんじゃない?」

「ハムの護衛を捨ててセージを落としに行くだろうな」

「前衛が後衛セージ落ちを許容してハムさん落とすなら前衛同士の1on1、セージを守るならハムさんがトラさんのスキルに合わせてバフ発動かな?」

「まああいつ、第二回大会でほぼソロで3位まで行ってるから、何もうまくいかなくて1対2になってもそれなりにやると思うよ」

「それに、基本的に2on2のセージってあんま上がってこれないのよな……」

「セージ敏捷最遅だからなぁ。PvPでの使い勝手はイマイチ。ビショップのほうが移動早くてバフも優秀だから……」


『ほへー』

『そういやベスト8はセージなしか…』


「さて、俺達の試合はもういいかな」

「そだね、次いきましょう、問題児パート4」

「コレ解説要る?」

「先生が全部話しているんだよな…」

「ラスト30秒の解説はいるでしょ」


『先生解説しながら戦っててすごかったよねw』


「ま、序盤は見たとおりだね。4分間麻痺にならず、4分間毒で死なない装備」

「時間制限が4分だからできる感じ」

「30分だったら毒でそのうち死ぬからな」

「これもなー、マデランだったらワンチャン行けたんじゃないか?」

「だよね!?俺もそう思う!!!」


『やっぱマデラン押し付けに行くべきだった……!(ニンカ)』

『【募集】セリスさんにマデランあげる方法』


「で、地獄の門が開いてからの、」

「爆裂!ジャンプブースト!」


『爆裂!ジャンプブースト!』

『爆裂!ジャンプブースト!』

『爆裂!ジャンプブースト!!』


「ちなみにこのイカサマダイス+プライズイズアサプライズの確定自爆を利用した超ジャンプは、おそらくアネシアさんの考案だ」

「マジ!?」

「VSロイドで使ってたからね。俺もあれ見て練習した」

「トリプルバレットを全て避けられたのは、ここ1年では彼女だけかもしれない」

「ほんっっっとに動画見せて!?」

「えーと、それで」

「ちょっと話聞いて!?」

「はい!大会の方戻るよ!」

「マグマの足元は、味方にダメージはないが水没判定はあるので移動速度が落ちる」

「それを利用して空中移動して先生の反対側に飛ぶのは、よく考えたよねぇ」


『このゲーム空中移動ないからな』

『一人だけ空とばないで欲しい』

『あの後あれ自分でやってみたんだけどシンプルに即死した』


「空中ジャンプ制御はめっちゃめちゃ難しいよ!俺も超練習した!」

「この戦法を見てから序盤を見直すと、セリスが明らかに完全無敵を温存しているのが分かる。不自然にならない程度に戦いつつ、最初から狙いはコレだったんだろうな」

「多分だけど、何回か先生の大剣足場にしようとして吹っ飛んでるやつ、これわざと飛んでるんじゃないかな。先生にバレないように時間稼ぐには吹っ飛ぶのが一番効率いいから」

「いやーしかし、この決着はまさかだったよね」


『ブレイザー君、バレット使えたんだね……』


「アローを使うことは知っていたようで、一発目のバレット着弾時に身代わりチャームが発動している。バレットが4発同時着弾していたら、おそらくHP1残して生き残っただろうな」

「これやっぱちゃんと時間差してる?」

「ちゃんと操作している。3発当たった後、4発目がここで旋回しているんだが、これはコンボ身代わりチャームも持っていた時に供えてコンボ判定外になるように時間を待っている。アネシアさんが倒れたことを確認してからバレットを捨てて、メテオアローを打っている」

「βから2年半か。よく隠し通したもんだ」

「信じらんね~」


『ですぺなるてぃメンバーの”””覚悟”””みたいなの、すごいよね』

『この”愛”を受けてるアルマジロ先生の器がやばい』


「うん……まあ準決勝はこんなもんか。次は三位決定戦」

「問題児パート5」

「これは表彰の後本人に聞いたが、あのシャドーダガーの横飛ばしはアネシアさんが落ちてから思いついたそうだ」


『2秒くらいで思いついたってこと?』

『え、やばない?』


「無発声スキルも練習してなくて、もし発動しなかったら棒立ち即死だったって笑ってた」

「今まで無発声スキル使ってなかったのこのための仕込みか!?ってくらい完璧だったけど、まさかのぶっつけ本番……」

「おかげでトラにはロックオンされていたな。再戦しろと言われたそうだ」


『(=人=)南無』

『うーん……バッドラック!』

『その時は配信よろしく!』


「あの人の頭の中もロイドの次くらいに見てみたいよね」

「……俺の頭を見ても仕方ないだろう」

「いや正直ロイドの頭の中は俺もちょっと見てみたい」

「MRIでも撮ってみるか?」

「そういうことじゃねーよw」

「ほいじゃー次でラストかー」

「決勝戦」



「じゃあリーダー君、そこに正座しなさい」



「えっ」

「正座しなさい」


『おるさん説教モード入ったなwww』

『気持ちはめっちゃわかるwwwww』


「なんでリリパットの盾なんて持ってきたの?」

「え、それが一番勝てるから……」

「公式大会の!4000人の頂点ともあろう人が!最終決勝戦で!何やってんの!!!!!」


『そーだそーだ!』

『言ったれ言ったれ!』


「相手の戦術は!?」

「の、ノックバック特化による吹き飛ばしを利用した、遅滞戦術です!」

「一番”盛り上がる”装備は!?」

「吹っ飛び軽減ブーツ使って吹き飛び距離をほどほどにして、走り回るようなやつ?」

「それが分かってて!何でやらないの!!!」

「お前それ言うけどさあ!先生の攻撃リリパットで受けてみろよ!超難しいんだぞ!?」

「それはそれ!これはこれ!!」

「最後にめっちゃ盛り上げたんだからいいだろ!?」

「ラストはマジで最高だった!!!!」


『ちなみにラストはなんで先生が吹き飛んだの?』


「俺の武器が奥義特化だったから」

「ラストベタ読みじゃねーかw」

「先生ならラストは打ってくれるだろって思ってた」

「DP全消費羅刹大旋風は一日一回だからな」

「ロマンだよねー。決勝で絶対打ってくるって一点掛けした」

「奥義特化剣を出していたから、リフレクションまで準備して待っていた」

「ありがとな、完璧だった!」

「…………打ち合わせは?」

「え、いや特には?」

「装備を見ればだいたい分かるしな」


『わかんねーよ』

『やっぱさざんくろすry』

『もうやだこの人たち頭おかしい』


「最後に先輩と魔法の打ち合いができたのは、個人的には少し楽しかったな」

「メテオバレット相殺できなかったねw」

「彼の火力に勝つのは無理だ。お前の烈火だって完全相殺はできていなかっただろう」


『先輩多分魔法火力ではEFOトップだからね』

『まあそういう構成だし』


「はいというわけで!めっちゃ長くなっちゃったw」

「大会後感想会は、このあたりでいいだろうか」

「まあまたなんか喋りたいことできたら集まろうぜ」

「そだねー」


『おつかれー』

『楽しかったー』

『改めておめでとう二人とも!』


「ありがとー!ちゃんと宣言通り、トップに立ったぜ!」

「――――そうだな」

「さて、じゃー最後になんか告知とかある?」

「お、じゃあ俺からいいかな?」

「ほいどうぞ」

「おるのげーむちゃんねるに、明後日ぼっくんとけっとCが来まーす!」

「おお!」

「本戦解説の二人と、俺とねころの4人で大会関連おしゃべりするよ~見に来てねー!」

「それは結構楽しみ!」


『見に行かなきゃ!』

『巨人の小盾解説6000字読んでもらわなきゃ!』


「で、うちの方は……明日だな、Molliyさんのところにお邪魔する」

「大会解説と、いくつかスキル見せて欲しいって依頼されてるんで、どっかフィールドで実演もするよー」

「Molliyのバーチャルルームだ、ぜひどうぞ」

「あ、二人共、オっちゃんのゲーム部屋のオリオンさんが、よければおしゃべりしないかって」

「え、する」

「モンクのオリオンさんか。参加していいなら是非」

「じゃあそっちは決まり次第告知するねー」


『見るものが多いな!』

『おるくん!準決勝の解説動画よろしく!』


「…………………うん、やります」

「めっちゃ間があったなw」

「俺達も一応解説作るか?」

「その話は今度にしよう!じゃあみんな、見に来てくれてありがとー!」

「また次の動画でお会いしましょう」

「ばいばーい」

「オツカレサンシタ~、ばいばいっ!」



===== 配信は終了しました =====


参考までに、この話がだいたい6000字です。

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