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Heart〜生まれつき心の声を聞く能力を持った僕は、神様のまねごとで人との絆を紡いでいく〜  作者: くろくまくん


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僕にできる仕事??

めでたく新年を迎えた進藤家。そして、突然仕事をクビになったシン。


どうする?どうする?


シンに務まる仕事はあるのか?

 あけましておめでと〜!

 おめでとうございます、今年もよろしくお願いします!


 新年の挨拶が飛び交う年末年始の休み明けに、

僕は今勤めている製缶工場をクビになった。


 なぜクビになったかというと、工場自体が統合のため閉鎖されるかららしい。え、そんなのって事前に連絡あるもんじゃないの?てか、仕事どうしよう!


 まぁ、元々給料もそんなにいいところじゃないので、バイトとかでも充分まかなえるくらいではある。僕の場合は、給料の金額というより、僕が働けるかどうか、というほうが重要なのだ。まず従業員が多い職場はダメだ。心の声がしんどくて続かない。あと、お客さんが多い客商売などの接客業もキツイ。実際の応対と心の声が混在して仕事にならない。ただ…ワガママ言ってる場合じゃないよな〜


「シンくんならきっと、どんな仕事でもなんとかなるよ♪」


 サヤちゃんはそう励ましてくれるが、僕自身が僕のことを1番よくわかっている。


 とにかく。失業保険と少しの貯金で食いつないでいる間に新しい仕事を探そう!



1.マクドナルド


「いらっしゃいませ、ご注文をどうぞ」


「えーと、持ち帰りで〜、エグチのセットで、ポテトで、アイスレモンティーでお願いします」


‐ほんとはサムライマックが食べたいんだけど高いからそうそう買える値段じゃないんだよな〜、あとコーラとかファンタのがハンバーガーには合うんだけど、これ以上太りたくないし


「えーと、サムライマックは高くて買えないのでエグチと、ポテトは食べるけども、飲み物はこれ以上太りたくないので、コーラはやめてアイスレモンティーですね♪」


「はぁっ?」


 心の声じゃまーー!!


 やっぱ無理…



2.デリバリーピザのチラシ配り


「はいっ、じゃあこのチラシを全部、2時間以内にお願いしますね」


「えっ、これ全部ですか??」


 だいたい2000枚くらいある。


「あ、この地図を見て、マーカーで囲っているエリアをお願いしますね。配れた枚数をエリアごとに記入すること。あと、集合住宅は下の集合ポストじゃなくて、玄関口のポストに直接1枚1枚入れてね。集合ポストにいれると捨てられちゃうからね」


 マジか…2時間で120分として、1分あたり17枚、ということは4秒に1枚。え、この一戸建て住宅ばかりの住宅地とかどうするん??


 2時間後…


「はぁ、はぁ…ただいま戻りましたー」


「おかえり〜、ちゃんと配れたかな?え、半分くらい残ってるじゃん、サボってたの?」


「いや、まぁまぁ急いで移動して、配ってこんなもんです…」


「そうか〜、この枚数だと2時間分給料出せないよ〜、半分の1時間分ですね〜」


 いや、労力と給料が見合ってなさすぎだろー!

 無理無理〜!!



3.和食のお店の調理補助、出前の配達


「シンくんが来てくれてから、若い女性のお客さんも来てくれるようになったり、出前が件数増えてすごく助かるよ〜」


「え、そうなんですね。それはよかったです」


 調理補助は、おにぎり作ったり、食器洗いをしたりくらいだし、出前はたまに来るくらいだから、そんなに大丈夫かもしれない。


「シンくんまたきたよー、今日は何時までバイトなのかな?それまでいるよ〜」


「あ、はい、バイトは18時までですけど…」


 ん?なんかものすごい刺すような視線を感じるぞ…その視線の先を見ると…


「シンくん…バイトと言いながら、女の子と仲良くなったりしてる〜!こんなバイト絶対ダメー!」


 えぇ〜、僕的にはようやく働けそうなとこなのに、サヤちゃん的にダメなのか…



4.不動産屋さん


「どうぞ、ここが紹介していた物件です」


「わぁ〜、写真で見てたより綺麗だし、日当たりもよくていいよね〜」


「うんうん、家賃も安いしここに決めちゃう?」


「とても素晴らしい物件となっております。こちらの収納は元は押し入れだったのですが、30年前に住んでいた人が押し入れの中で練炭自殺をして、押し入れがとんでもないことになったので、新しい収納に生まれ変わりました、と申しております」


「ひぃ〜〜!!絶対こんなとこイヤ!!帰ろっ!」


 え、せっかく家が語ってくれた歴史を、紹介しただけなのにな…


 まぁ普通に考えると無理か。



 むぅ〜…こうやって色々働いてみると、僕ってホントに社会不適合者な気がしてきたぞ。今まで製缶工場でも、ずっと缶を眺めるか、機械のメンテナンスだとか、帳簿つけるくらいのことしかしてなかったから、そもそも人と多く接する仕事をしてきたことがないんだよな…


 こんな時は、サトシに頼るしかない!神様、仏様、サトシ様〜〜!!

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