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第43話 王女、スコップを告白する

 闇の国への旅立ちの前に、アランたちはエルフ城で一晩休むことにした。

 空の国での冒険で疲労も溜まっていたし、スコップにも休息が必要だ。波動砲を何回も連発したうえ『天使炉』の湯に長く浸かっていた。頑丈だから壊れることはないが、少し休ませて切れ味を復活させたいのだ。

 全員がそれぞれ休み、時刻はすでに深夜。

 早くに休んだアランは既に目を覚ましていた。

 

「オーブも残り1つか……思えば遠くに来たものだ」

 

 リティシアからの依頼ではじまった冒険も、あと少しだ。

 なんとなくアランは彼女との出会いを思い出す。

 そうだ、初めて会ったときのリティシアは――。

 

『わ、わたしのことは気にせず、逃げて! そんなスコップでは戦えません!』

 

 

 ――今のリティシアからは想像もできない発言だった。

 

「何がどうして、こうなったのか」

 

 あのときのリティシアは、優しく強い少女だった。今のリティシアは、優しく強くスコップな少女である。アランですら困惑するほどのスコップ力(ルビ:すこっぷちから)を発揮しておりその力は日に日に増すばかりである。

 たった数週間で、とてつもない成長だった。あるいは進化。

 

「嬉しくはあるのだが……む?」

 

 そのときだ。しゅるん、しゅるん。

 はるか頭上から僅かな音が聞こえた。エルフ城の屋上だ。屋上にはスコップが干してある。まさか敵だろうか? いや、そんな気配はない。だが気になったアランは予備のスコップを取り出し、窓から壁にスコップワイヤーを発射した。屋上直行。

 満点の月と星。

 砥石に刺さったアランのスコップの前にドレス姿の少女がいた。

 リティシアである。

 

「ふー、ふー」

 

 床にひざまずいて、スコップに慎重そうに息を吹きかける。

 キュッキュッと絹の布で拭く。その動作を何度も繰り返す。

 ツーっと、確かめるように、指の腹をスコップに這わせる。

 

「ん……まだ埃が……も、もうちょっとですこっ」

 

 んしょ、んしょと、再び作業を再開するリティシア。額には汗がきらめき、膝には泥がついている。その乾き具合からして、何時間も磨き続けているのだろう。おそらくは夜通しで。寝ずに。一所懸命に。

 その様子をアランは屋上の隅っこから見守っていた。

 

「鉱夫さま……リティシアには、こんな小さなことしかできませんけれど……」

「……」

 

 アランは声をかけようとして、止めた。

 彼女は秘密に磨いていた。アランに気を使わせたくなかったのだ。

 こっそりと、影の努力で、アランのスコップを磨いてあげたかったのだ。

 

「(知らないふりをして、黙って去ろう)」

 

 それが鉱夫の思いやりであるとアランは考えた。

 

 ――恋愛以外の心の機敏には、詳しい男であった。

 

「(寝るか)」

 

 そんなわけでリティシアに背を向けかけた――そのときだ。

 絹の布を持つリティシアが、きょろきょろと周囲を見回す。

 頬から汗。緊張の様子だ。屋上の壁から覗くアランには気づいていないらしい。

 その頬は、ほんのりと赤らんでいる。

 

「……ん」

 

 誰もいないと知ると、リティシアはスコップを磨いていた絹布を顔に近づける。

 そして――すこーっ! 思いっきり、鼻から息を吸い始めた。

 

「ふああああん……ッ! 鉱夫さまのすこ、すこ……すこです……っ!」

 

 ぷるぷるぷるうううううっ。

 体全体を震わせて、多幸感にあふれた様子のリティシア。

 すんすん、すんすんと、涙をあふれさせながら一心不乱に吸っている。

 

「すこ……すこ、ほんとすこなんです……んんんんっ!」

 

 すこすこ。すこすこ。すんすん!(鼻からスコップ分を補給する音)

 

「って、何をやっているリティシアーっ!?」

「ッッッ!?」

 

 しまった。思わずツッコんでいた。

 スコップ布を吸引中のリティシアとアランの目が合う。止まる時間。月に輝くスコップ。太ももをぴっちり閉じたリティシア。混乱。え。なんで鉱夫さま。にゃんで。いなかったのにいにゃかったのに見られた見られたスコップを見られ――!

 じわあああっ!

 思いっきり、涙があふれていた。

 

「ひや……すこ、すこ、すこ……ッ!」

 

 羞恥にそまった表情でバタバタと手を揺らすリティシア。

 もはや顔は耳まで真っ赤だ。

 

「ちが、ちがっ! これはスコップじゃなくてでもスコップで……あああああ!」

「落ち着けリティシア! まるで意味がわからんぞ!」

「ちが、ちがう、ちがうんですこっぷーーーっ!」

 

 ダダダっ! いきなり走り出すリティシア。

 逃してはまずいので、アランはすぐに羽交い締めにした。

 だがリティシアはなおも暴れる。一体どこにこんな力が。

 

「くっ!」

 

 仕方なくアランはそばのスコップをガシっと掴んで。

 

「スコップ・ストップ!」

「っ!」

 

 びくんっ!

 リティシアの動きが完全に止まった。

 スコップとストップの親和性を生かしたスコップ技。

 

「ううう……ひうううう……っ」

 

 リティシアはアランを涙目で見て、泣いたままの表情である。目が謝っていた。ごめんなさいごめんなさい死んで詫びスコップします。そう伝わった。アランはそんな彼女を安心させるため、スコップを頭にやった。

 なでなで。すこすこ。

 なですこ、なですこ。

 

「あ……ひゅあぅ」

 

 スコップで頭をなでるとリティシアがとろんと目を濁らせる。

 手よりもスコップの方が、なぜか安心するのだ。この姫は。

 

「大丈夫だリティシア。俺は別に怒っていない」

「あ……う?」

 

 ほんとですこ? あんなすこしたすこ王女なのに?

 リティシアの目がそう言っていたが、アランも本心であった。

 だって正直に言って――何をやっていたのか、さっぱりわからないのだから。

 

 

 △▼△

 

 

 とりあえず部屋に連れてくる頃にはリティシアは比較的落ち着いた。赤いスコップを胸に抱いて、すんすんと涙目で不安そう。アランの手元には、ピカピカに磨かれたアダマンティン製のスコップがある。

 ともあれ――まあ、最初に言うべきことがある。

 

「リティシア。ありがとう」

「……すこっ!?」

 

 素直に礼を言うとリティシアは驚きの声をあげた。

 

「素晴らしいスコップ磨きだ。俺でもこう見事にはいかん」

「あ……あの……す、すこ……」

「さすがはリティシアだ。スコップ磨きは大陸一であろう」

「……う、あぅ」

 

 ほっぺたに手をやってもじもじと身を縮めるリティシア。

 しばらく視線を伏せて。

 

「ありがとう……ございますこっぷ……」

 

 恥ずかしそうだが、めちゃくちゃに嬉しそうだった。

 

「あとは……まあ、さっきは覗いてすまなかったな」

「っっっ!」

 

 ぴくぴくううっ! また全身を震わせるリティシア。

 

「いや、大丈夫だ、何も追求する気はない」

「え……す、なですこ?(※なぜですか? の略。アランにしか通じない)」

 

 なぜか。

 一つにはたぶん聞いても理解などできないから。もう一つは、リティシアが恥ずかしがっているから。何が何だかさっぱりわからなかったが――少女の秘密を無理やり掘るのはよくないことだ(ルクレツィアは喜んでいたので例外である)。

 リティシアはスコップをスコップしていた。

 それだけでいい。

 

「…………う」

 

 リティシアはしばらく安堵の様子を見せていたが。

 しかし、部屋を出てゆこうとはしなかった。

 

「あ……あ、の」

 

 赤いスコップを手にして羞恥の表情。しかしアランをじっと見て。

 

「り……リティシアは、お話が、ござい、ます……その、先程のことです」

 

 とてつもなく真剣な話だとアランは理解した。

 だって語尾にスコップがつかない。尋常ではなかった。

 

「俺に聞かせるの嫌ではないのか?」

「は、恥ずかしいですけど、でも、でも、でも……っ」

 

 スコップをギュッと握ってリティシアは続ける。

 

「こ……鉱夫さまに、リティシアの秘密を埋めて隠すのは……もっと嫌です」

「む」

 

 決意の表情でそんなことをそう言われたら黙って聞くしかない。

 そしてリティシアはぽつぽつと語りだした。

 

「あの、鉱夫さまは……リティシアとの約束を覚えていらっしゃいますか?」

「む。もちろん」

 

 旅のはじめにリティシアは約束した。オーブを探検する冒険の見返りに『自分にできることはなんでもする』と。アランはリティシアに後継者集めを頼み、リティシアはそれに応えたのである。

 オーブは残り一つ。もうすぐ約束を果たすべき時だ。

 

「その……ですから……私も『スコップ』の準備をしておかないと、でして」

「スコップの準備?」

「あの、り、リティシアは鉱夫さまの子どもをつくる、のですがっ」

 

 子どもをつくるとは、リティシア流の『後継者づくり』の表現だ。

 少なくともアランはそのように思い込んでいる。

 リティシア的には直球ストレートで『子づくり』なのだが。

 

「でも。私は鉱夫さまと違って、ごく普通の人間にすぎません」

 

 カチュアがいたら『は?』と真顔でツッコんでいたが幸いここにはいない。

 だからリティシアは続けた。

 

「そんな私が……り、立派にスコップな子どもを、つくるためには……っ」

 

 そこでリティシアは赤いスコップをぎゅっと抱きしめて。

 思いつめた様子で、宣言する。

 

「私自身が、スコップにならなければっ!」

 

 

 すこーん。

 話がスコッテ(※明後日のスコップ版)の方向に飛んだ。

 リティシアは堰を切ったように告白を続ける。

 

「だから鉱夫さまのスコップでスコップ分を補給していまして……っ! そ、そしたら体がなんだか熱くなって、火照って、スコップで……すこ、すこってしたくなって……ああ、すみません、すみませんっ!」

 

 感極まった様子で涙を流しながら謝るリティシア。

 

「すみません……こんなはしたないスコップ姫で、本当にすみません……っ!」

 

 顔を真っ赤にして、ぺこぺこと土下座するリティシア。

 アランは黙っていた。というか言葉が出なかった。理由のひとつは、リティシアの言葉の後半あたりから意味が完全に不明だったからだ。何がどういうわけで、後継者募集のために、己自身がスコップ化する必要があるのだ。

 だが――追求する気にはなれなかった。

 

「(本気なのだな)」

 

 リティシアの目と声が、とんでもなく真剣だった。

 彼女は本気で、本当に、己自身がスコップになろうとしている。

 

『アランの子どもをつくる』

 

 ただその約束を果たすために、全力でスコップをしている。

 彼女のスコップな行動は、どうやらすべて、そのためらしい。

 

「(そう、か)」

 

 どれほどばかげた、意味不明な信念でも、己が決めた信念を貫きとおす。

 彼女のそんな心意気はまさしくアランの、鉱夫としての生き様そのものだ。

 

 ――1000年前。一心不乱に、地獄の底まで宝石を掘るアランを人は笑った。そんなことをしてなんになる。頭がおかしいんじゃないか。だがアランは続けた。それが自分だと信じていた。やがて掘ることは己自身の一部となった。

 

 アランは笑った。嬉しかった。

 自分と同じ想いを抱いた少女がここにいるのだ。

 

「リティシア」

 

 だからアランはリティシアの頭を、またスコップで撫でた。

 すこなで。なですこ。

 

「あ……う、すこ?」

「リティシア。ありがとう」

 

 アランはその華奢な体を背後から抱きしめた。

 ぎゅうっと、少女の豊満な身体を感じてしまうが、これが必要だなの。そしてスコップの柄を、リティシアの顔に近づけた。『え、えっ?』と照れながらも、嬉しそうに身を震わせるリティシア。

 まるで恋人のようにアランに背中から抱きしめられている。

 これは、これは夢だろうか?

 

「あの、ひあうっ……こ、鉱夫……さま?」

「そういうことなら、俺も協力しよう」

「えっ……ひああう……っ!?」

 

 アランは掘削力スコッピングパワーをスコップに込める。磨き抜かれたアダマンティン製のスコップに青白い光が灯る。その光はリティシアの体全体を優しくつつみ、ホワワワと体全体が浮かんだ。

 スコッピングオーラで、リティシアの全身をすこすこと撫でる。

 彼女の言う『スコップ分』がなにかは不明だが、アランの信じるスコップを提供したいのだ。

 

「どうだリティシア。スコップを感じるか?」

「ひあ……ふぅぅ……っ」

 

 リティシアはアランの胸板に身を預けながら、ふうふうと息をつく。

 全身をスコップですこられてるみたい。しあわせ。ずっとこうしていたい。

 すこすこなでなで。なでなですこすこ。

 

「すこっぷ……すこっぷです……すごく、スコップです……っ!」

「そうだな、スコップだな……」

「ふあんんん……っ!」

 

 アランに抱きしめられたまま、スコップを感じるリティシア。顔はとろけ、身体はほてり、心も体もアランに任せている。そんな少女を、アランは一晩中、優しくスコップで包み続けた。ふにょふにょの胸に手があたってしまうのに気をつけなければならなかった。

 王女のやわらかであたたかな体を抱きしめると、アランも幸せを感じる。

 愛しい――とすら、思える。


「(だが)」


 アダマンティンの自制心を発揮しなければならない。

 だって彼女が望んでいるのは、人としての愛ではない。

 スコップとしての、愛だ。

 だからリティシアに一心不乱に掘削力スコッピングパワーを送る。


「ひあああ……すこっぷ、すごい、すこっぷですっ……!」



 ――二人の勘違いはいまや、天文学的規模で拡大しつつあった。

 

 

 △▼△

 

 

 翌朝。

 旅立ちのとき、リティシアはスコップ熱を出していた。

 馬車のなかでスコップを額に当てて冷やしている。

 それでも彼女は幸せそうな笑顔だった。

 

「アラン……姫殿下と何かあったのか?」

 

 カチュアはリティシアの部下。主君のことはある程度知っておくべきだろう。

 だがリティシアの名誉のため、全部を説明することはできない。


「そうだな――こういうことがあった」


 肝心な部分を隠してマイルドに説明する。屋上でリティシアがスコップ磨きでスコップしてスコップ分を補給していた。目的は己自身がスコップと化すことでアランとスコップすることだ。そんなリティシアに感じ入ったアランは全力スコップで王女をスコップ――

 

『うあああ、やめるのじゃ!』

『きゃああああああああっ!』

「む?」


 馬車の中ではアリスが気絶しルーシィは天国に逝きかけていた。

 カチュアも汗を流して、焦りの表情だ。

 

「アリス達の思考回路を焼き尽くすつもりか!? そんな話を聞かせるな!」

「すまない。マイルドにしたのだが」

「アレでマイルドだったのか!?」


 カチュアはぜーはーと荒い息をついた。

 理解してはいけないものを理解しようとしたので頭痛がとんでもない。

 いったい何をヤッてるんだこの鉱夫たちは。

 

「(それと……なにか、違和感がある)」

 

 リティシア自身がスコップ化することは理解できた(できてしまった)。

 だが王女のいまの行動はそうではない。積極的にスコップ汚染を広げている。

 何か、王女にはそれ以外の思惑があるのではないか――?


「(いやいやいや!)」


 そこでカチュアはブルブルと首を横に降って考えを払った。

 何を考えているのだ。考えるな。スコップのことなど考えるな。


「アラン! その話は私の前では二度とするなよ!」

「善処する」


 などとバカをやっていると闇の国との国境が見えてきた。

 天までそびえる、黒曜石の門だ。

 山よりも高い壁の向こう側には常に黒い霧が立ち込めている。

 

「よし。では今回の『闇の国→光の国作戦』を確認――むっ」

 

 ガラガラガラ。門のそばから何かが駆けてくる。馬だ。

 

『はっ、はっ……死ねないの、こんなとこで、死ねないのよっ!』

 

 褐色の少女が乗っていた。黒く長い髪。年はリティシアと同じぐらい。見るからに高級そうなティアラ。どこかの姫君であると思わせるそんな少女を、5人の黒いローブの男が追いかけている。

 

『絶対に逃がすな! 捕えたものには賞金がつくぞ!』

 

 どうやらあの褐色の姫を、狙っているらしい。

 姫と、それを追う賞金稼ぎ――リティシアのときとそっくりだ。

 ならばやることは決まっている。

 

「Dig!」

 

 ドシュオオオオウウウウズガアアアアン! アラン必殺の速射波動砲で、黒いローブの男たちはぶっ飛んだ。褐色の姫が後ろを見た。『ん?』 前を見て、そしてもう一度振り返った。『え!?』二度見である。

 ぽかーん。

 呆然と止まったままの褐色の姫君。

 

「よしカチュア。助けにゆくぞ!」

「関わらないほうが助けたことになる気がする……はあ」

 

 カチュアはため息をつきながらアランの後を追った。

 リティシア姫と同じく誰かから逃げている、褐色の少女。

 心配ごとはたった一つだけだ。

 

 ――あの褐色の少女は、姫のスコップ汚染から逃れられるだろうか。

リティシア姫殿下と本番スコップしたい方はブクマ評価のうえ『スコップ姫のすこにーほんとすこ』と……違うのですスコップ女王陛下。ぼくはスコップ安を極めつつあるリティシア姫の株を上げたかっただけなのです。決してすこ天使回→すこ姫回のコンボによる評価ポイントを狙ったわけでは(このへんでスコップギロチンにかけられた

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[良い点] スコップ姫のすこにーほんとすこ [気になる点] スコップないでスコップ! [一言] スコップ姫とってもスコップ可愛いでスコップ…
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