《小休止なのです》
「おねえちゃん、ごめんなさいなのですぅううううっ」
「ま、知らなかったんだからしょうがないよね」
「でもママさん、何でおねえちゃんにピンクのカーネーションを買って来いと言ったのです? 赤でもいいのに……」
「あぁそれな! まだ自分は貴音ちゃんの母親として未熟だから、今は赤より薄いピンクでいいって言ってたよ」
「ママさん……貴音は感動したのです!」
「うそうそ! アイツの本音は白いカーネーションと合わせたら紅白になってセンスねーから……それだけ!」
「……感動を返してほしいのです」
※※※※※※※
「今回は母の日の話だね」
「何で母の日にカーネーションを贈るのですか?」
「母の日は世界中で起源や日付が違うんだよ! 日本は最初、3月6日って決めたらしいんだけど普及しなかったんだって! その後、アメリカで普及していた母の日に倣って5月の第2日曜日にしたらしいよ」
「アメリカ式なのですね」
「ちなみに……アメリカの母の日は元々、亡き母が好きだった白いカーネーションを贈ったのが最初だから、ある意味白いカーネーションの方が本来の意味を捉えてる気がするよね」
「じゃあ貴音は間違っていないのです!」
「そういや、父の日と母の日はあるけど兄弟姉妹にも記念日ってあるのかな?」
「あるのです! 貴音はネットで調べてみたのです! すると姉の日、妹の日、兄の日、弟の日があったのです」
「マジかよ」
「兄弟姉妹の研究で知られた漫画家さんが制定したのです。ちなみに姉の日は12月6日、妹の日は9月6日、兄の日は6月6日、弟の日は3月6日なのです」
「全部3の倍数の月で6日なんだな」
「ちなみにおねえちゃんは12月と6月にお祝いできるのです!」
「おい、どういう意味だよ!?」
「あと、わからないのが家庭の日なのです」
「それな! 何なんだアレは?」
「貴音は小学校の図工の時間にポスターを描かされた記憶しかないのです」
「ポスターで啓蒙活動をして、小中学生の認知度はほぼ100パーセントなのに……当日『今日は家庭の日だー!』なんて意識したこと一度もないよね?」
「具体的じゃないのでポスターも何を書いていいかわからなかったのです! 先生から家族を描いてね……と言われたので、貴音はパパと一緒にママのお墓参りをしている絵を描いたのです」
「……は?」
「次の日パパは学校から呼び出されたのです」
「……だろうな」
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「今回のお話は割り込み投稿なのです!」
「本編はずっと先、最終回の直前まで進んでいます」
「でも、何でこの時期に割り込み投稿したのですか?」
「作者はこの作品を300エピソード書く予定でいるんだけど……どうやら最終回まで書いても届かなそうなんだよね!」
「帳尻合わせ……ってヤツなのです」
「とりあえず、このエピソードの存在に気づいたら読んでみてくださーい」
「一応、しばらくの間はタイトルに目印を付けておくのです♥」
「でもさぁ、この《小休止なのです》って……これからこの作品を読み始める読者は頭が混乱するんじゃないのかな?」
「それは前にも言った記憶があるのです」
「どこだっけ?」
「ええっと、確か麻帆良先生がお寿司を……」
「おいそれ誰だよ!? まだこの時点では登場してないキャラクターだぞ!」
「えっじゃあ……貴音たちがママのお墓参り……」
「それもまだ先の話!」
「あぁっ! 貴音たちが一番混乱しているのです!」




