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嫌われようと努力したのに、今日も攻略対象に追いかけられています。  作者: 限界まで足掻いた人生


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187話 最後の希望と二度目の故郷

「リアン・ヴァーレント様…高速で移動するものを停止…!」


リリアーナ女王の虚無感は、一瞬にして消え去った。彼女とカイが探し求めていた世界の根源が、手の届く場所にあるかもしれない。


「カイ!今すぐヴァーレント王国へ向かうわ!すぐに準備を!」


「了解しました、リリアーナ様。最短ルートと移動手段を即座に計算します」


リリアーナとカイは、ただちに行動を開始した。


彼らが持つ知識と技術は、この世界で最も進んだものだった。


カミとの戦いで手に入れた運命の法則の断片。ライオネルやレオンハルト、クロードとの共闘で構築された特殊な次元間移動技術。そして、連合国全体に築かれた緊急時の人脈。その全てを、リリアーナは惜しみなくフル活用した。


「エミリア、ヴァーレント王国に緊急通信を。私たちが向かっていることを伝え、リアン様の安全を最優先で確保するように」


「は、はい!直ちに!」


リリアーナの指示は的確で迅速だった。彼女は、王としての重責を背負いながらも、かつての戦場の指揮官としての鋭さを取り戻していた。


結果、膨大な時間と手間がかかるはずの、フレイア王国からヴァーレント王国への移動は、わずか4時間で完了した。


特設された転移陣から降り立ったリリアーナとカイは、ヴァーレント王国の領地に降り立った。重厚な石造りの建物と、荒々しい大地。


リリアーナは、思わず立ち止まり、静かに目を閉じた。


「ヴァーレント王国に来たのは…これで二度目ね」


この地は、ライオネル殿下が生まれ育った故郷だ。初めてここを訪れたのは、ライオネルの死後、レオンハルトたちと共に、彼の魂を弔うために訪れた時だった。その時の悲痛な記憶が、今も鮮明に蘇る。


(ここは、皆の想いが残る場所。この場所で、最後の希望を見つけ出す)


リリアーナは、懐かしさと、新たな決意を胸に、カイと共にリアン・ヴァーレントのいる場所へと急いだ。

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