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嫌われようと努力したのに、今日も攻略対象に追いかけられています。  作者: 限界まで足掻いた人生


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159話 秩序の破壊者、再び

運命の壁の構築から数週間が経過したフレイア王国の応接室。クロード王子とセバスチャンの国葬を終えたリリアーナ女王とカイは、ライオネル殿下とレオンハルト殿下と共に、新たな秩序の構築について話し合っていた。


「アザトースは、必ずあの抜け穴を使って戻ってくる」


リリアーナ女王は、千鶴の杖の破片を握りしめ、警戒を怠らない。


「論理的に見て、彼がこの世界への再干渉を試みるのは、運命の壁の不安定な時期を過ぎた今しかありません。我々が希望を抱き始めた瞬間を狙うはずです」


カイが分析を終えた、その時だった。


究極の論理、現界

応接室の中央に、青い幾何学的な紋様が突如として現れた。それは、アザトースの論理が、運命の壁の抜け穴を通り、この世界に物理的に干渉を開始した証拠だった。


「来たか!早すぎる!」ライオネル殿下が剣を抜き、叫んだ。


紋様が収束し、その場に知神アザトースが姿を現した。彼は、カミの領域にいた時よりも、さらに冷徹で、その全身から放たれる青い光は、この部屋の全ての物質を論理的に解析し、否定しようとしているかのようだった。


「君たちの自由な運命は、非効率なノイズだ。私の論理によれば、この世界は究極の秩序のもとに収束しなければならない」


アザトースは、冷徹な宣告と共に、手をかざした。彼の放つ論理の波動は、人間の感情や、物理法則さえも無視し、私たちの存在そのものの非合理性を攻撃する。


最後の物理衝突

「守れ!」


ライオネル殿下とレオンハルト殿下は、即座に行動した。彼らは、アザトースの支配から解放されたことで得た、真の武神の力と、人間としての意志を融合させた。


ライオネル殿下は、アザトースの論理波動を、剣で**「分割」し、レオンハルト殿下はその武神の力を「盾」**として展開し、リリアーナ女王とカイを守る。


「リリアーナ様、カイ!ここは私たちに任せて、封印の最終手段を!」レオンハルト殿下が叫んだ。


「セバスチャンの情報を使います!」


リリアーナ女王とカイは、アザトースの攻撃を避けながら、急いで千鶴の杖の破片と、セバスチャンの最終情報である**「自己否定の論理」**を組み合わせた。


「ノエマの憎悪の記憶を、アザトースの論理のエネルギーに変換し、論理をフリーズさせる!」


カイは、その人造の知性を駆使し、アザトースの知識を逆手に取った。


アザトースは、彼らの抵抗を予測し、攻撃の速度を上げた。彼は、もはや論理的な説得を諦め、物理的な排除という、最も直接的な手段を選んだのだ。


排除イレイズ!」


アザトースの放った強大なエネルギーが、レオンハルト殿下の武神の盾を打ち破り、私たちめがけて迫る。

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