白と黒の2色の生き物は基本可愛いと思う。
それは不思議な光景だった。
水晶にわたしが触れた瞬間、……例えるなら水の中に墨汁を一気に注ぎ入れ、混ざっていく様に黒く黒く漆黒に染まっていく。
しかし次の瞬間、触れていた水晶の部分から、光が溢れ出し、教室中を眩しいまでに明るくしたが、それはほんの一瞬のことで、今度は水晶の中へとその白い光は集まり、まるで光がベールをかける様に、そこにあった黒を包み込むかの如く動き、水晶の中は最初からその色だったように、白く白く輝いた。
………?
……えっと?……で?これ何属性???
先程までのざわめきどころか、このクラスのみ時が止まったかの如く、誰もピクリとも動かない。
全員が息することすら忘れてるのでは無いかと思える程の静寂。
そっと手を離し「先生?」と声を掛ければ、
「……!!…あぁ。ユリエルくん、そうだな、君は…えっとなんだ…君は何属性…になるのかな?」
良かった動いた!!お爺ちゃん先生は生きていた!!
「それを調べる為に触ったのですが…先せ…」
そこまで言って、水晶からピシリと音がした気がして見てみれば、透明に戻った水晶に一部にヒビが入り、欠けた。
これ…おいくら万円なのかしら??
ふと青ざめた瞬間、ロイ様は立ち上がり、クラスを一度見渡すと、
「学校は…権力のない場で、この後三年間使わない事を約束する。しかし、今回のみの例外を許してほしい。
我が国の第一王位継承者として、今見た事を各自他言無用で頼む。これは国からの箝口令とこの場でさせて頂く」
……おおごとになってる!!





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