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火球の魔法

き、きのうPVが1328アクセスでした!1日の最高アクセス数更新です。や、やったー!

2日連続で更新とは思っていませんでした・・・


なんにせよ、ありがとうございます!感謝の投稿です。


そして、引き続き誤字報告いただいておりまして有難うございます!

なかなか無くせないものでお恥ずかしい・・・!

「安心して!調整覚えた後はもう難しい所無いよ!コウ先生、授業を開始してください!」


現実に戻ってくる。そっか、難しくないのか。先生と呼ばれたコウは、特に表情を変えること無く授業を開始した。


「そうだな、トーヤは防御と近距離攻撃はそれぞれ手段があるから、中距離魔法を覚えて貰おうと思っている。」


確かに、魔導刃がどれだけ強くても、長距離でチクチクやられるときついかも。

しかし、対抗するのは中距離でいいのかな。


「長距離は捨てるの?」


「そうだ。長距離は個人攻撃だと威力を維持し辛いから、余り脅威にならない。今覚える必要性が低い。」


「トーヤさんの場合、防壁が強固ですから。防御しつつ中距離まで詰めるか、射程から逃れるかといった選択が簡単にとれるんです。慣れるまで、当てる事が難しい長距離を無理に覚えるよりは、中距離から覚えたほうが良いと思います。」


なるほど、確かに遠距離の攻撃手段を覚える事の魅力が、俺には薄いのかもしれない。

・・・最悪領主ビーム撃つって手もあるし。

いろいろ巻き込むだろうから、周りに何もないのが前提になっちゃうけど。


「それで、その指輪の要素は火が強いから、火球を飛ばす魔法を覚えて貰おうと思う。攻撃魔法は主節と副節に別れていて、詠唱は主節の火球と、副節で重視項目、対象、になる。増えた工程を副説で簡略化しているんだ。」


なるほど、わからん。

こちらの困惑を察し、レアが補足してくれる。


「ええと、火球の場合は、副節の重視項目で、威力重視、速度重視、軌道重視、省略の4点があります。それぞれ、高威力で遅くて鈍い、中威力で速くて鋭い、低威力で中速で鋭い、中威力で中速で鈍い。といった特徴があります。」


「鈍い、鋭いってのは?」


「後でご説明する対象に関わる部分です。対象は指定地点、追尾、広域、省略が選べます。軌道優先の場合は、追尾の際に鋭い軌道となります。」


ん・・・?それなら速度重視も同じなんじゃ。


「速度重視の鋭さとは何が違うの?」


「速度重視の場合、名前の通り弾速が速いからな。同じ角度で曲がったとしても、描く弧は大回りになる。確実に着弾させたい時は、軌道重視追尾で撃つといい。」


ピンときた。確かに、速度が出てると小回りは効かなくなるもんな。


「指定地点の場合は、予めある程度文言を定めておいて下さい。対人の場合は、頭部、右腕、左腕、腹部、右脚、左脚が一般的なようです。」


なるほど、便利なもんだ。取り敢えずそれは覚えておこう。


「まあ、視界に入ってないと指定は出来ない。あくまで自分に言い聞かせる物だからな。目視で打ち合う時に、相手の予測をずらしたい時に使う程度だな。基本は追尾か胴体狙いしたほうがいい。」


「部位狙いは追尾性能がさがりますから。それに、工程が多い程、魔力消費は上がってしまうんです。副節は省略し、相手の回避軌道を読んで撃つのが、長期戦を考えると一番良い手だと思います。」


くっ。副節とやらを唱えたほうが、かっこよさげなのに。身も蓋もない。


「いや、トーヤの場合は積極的に副節を使ったほうがいい。魔力量でトーヤに追いつけるのは精霊くらいだろう。・・・いや、それと権限が開放された状態の領主か。まあ、殆ど居ないわけだ。威力重視、追尾を撃ち続けるだけでも、最終的に相手が疲弊して勝利できるはずだ。」


「一対一でしたらそうでしょうけれど、トーヤさん程の方に、単騎で挑む愚か者が居るとは思えません。兄さんはいつも机上での話しが優先に・・・いかなる想定外にも備えるのが領主たる・・・」


仲いいなあ。そういえば、さっきからレアの呼び方が様からさんになってる?


「お前の発想を完全に誤りとは言わないが・・・となるとやはり効率というものを・・・」


しかし、最初は暗い兄とおどおどした妹って印象しかもってなかったけど、二人共意外に武闘派なんだな。

ショーキに鍛えられたのかな。・・・あのオッサンなら、気合いれてやりそうだなあ。


そんな事を考えながら二人のやり取りを見ていたら、「えい!えい!」とチルが気の抜けた掛け声とともに、二人の顔に水を飛ばした。


「うわっ」「キャッ」避けられなかった二人の顔が濡れる。


「そろそろ冷静になってね!トーヤもだめよ?二人がケンカしだしたら止めてあげないと!」


「あ、うん、ごめん。次は止める。」


俺の謝罪に続いて、バツが悪そうに二人が続く。


「悪かった、いつもの癖が出た。」「すみませんでした、つい熱くなってしまいました。」


「仲良しなのはいいことだもの!余りきにしないで!でも熱くなりすぎちゃだめよ!」


熱くなりすぎちゃだめ、か。いいこと言う。頭撫でてやろ。


「えへへー・・・じゃなくて!トーヤ!それでごまかそうとしてるでしょ!だめよ!」


撫でることに下心ありとの疑いを持たれたので、咄嗟に容疑を否定する。

撫でにくくなるのは避けたい。理由は特にないけど。


「いや、いいこと言うなあって思っただけだよ。ほら、その熱くなっちゃダメって大事なことだし。」


「ふーん?そういうことならいいよ!」


ずいっと頭を差し出してきたので撫でる。羽根が揺れる。

やっぱり犬猫に向けるような愛着を感じる。

うーん・・・妖精に恋愛感情とかは持たないように、考えの指向を決められてる気がする。

別にいいか、かわいいもんはかわいい。


「いいな・・・」とレアが小声で呟くのが聞こえてしまった。やはりこの体耳が良い。

目が合うと、慌てて恥ずかしそうに顔を伏せているので、聞かなかった事にしてあげるのがいいか。


「あー、それで、続けていいか?」



そういえば授業中だったね。

気に入って頂けたり、続きに興味を持っていただけたら評価やブックマーク頂けると幸いです。


どうぞよろしくお願いいたします。

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