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お嬢様はチョロ可愛い!

この作品をお読みくださった皆様、ありがとうございます。

そして評価、感想、誤字脱字報告、ありがとうございます!


ありがたいことに、ビーズログ文庫様より2022年1月15日に「小動物系令嬢は氷の王子に溺愛される」4巻が発売予定、更にフロースコミック様より2022年1月17日にコミックス1巻が発売予定となっております!

日頃の感謝を込めまして、SSアップさせて頂きますm(_ _)m

 とある週末。ヴィリアーズ家の庭園にて、少し遅い朝食を終えたリリアーナはのんびりとお茶を楽しんでいた。


「新しいカフェ、ですか?」


 ハーブティーを淹れながら、モリーは聞き返す。


「ええ。学園でご令嬢達が話すのを耳にしたのだけど、何でもチョコレート専門のカフェがオープンしたらしいんですの!」


 瞳をキラキラとさせ、リリアーナはモリーの腕をグワシッと掴むと鼻息荒く半ば叫ぶようにして言った。


「モリー、一緒に行きますわよ!!」


 その様子にちょっとだけ引くモリー。

 話題のカフェに誘ってくれるのは嬉しいが、それが後からリリアーナをこよなく愛するヴィリアーズ兄弟の耳に入ったら、とっても面倒なことになるのは言わずと知れたこと。


「お嬢様、せっかくですからイアン様とエイデン様もお誘いしたらどうでしょうか?」


 面倒ごとを回避するために、モリーはヴィリアーズ兄弟を誘うよう提案してみる。


「兄様達を誘いますの? カフェはきっと女性ばかりですから、兄様達はきっと落ち着かないのではないかしら?」


 まあ、そうだろう。そんなことは百も承知で言っているのだ。

 だが彼らにとって、リリアーナさえいれば周りの女性などナスやカボチャと同じくらいの感覚でしかないだろう。

 モリーはコホンと小さく咳払いをすると、至極真面目な顔で話し出した。


「考えてみてください。お嬢様と私だけでは食べられるスイーツの種類は限られてしまいますよね?」


 リリアーナは素直にコクンと頷く。


「ですがイアン様とエイデン様も一緒であれば、もっとたくさんのスイーツを口にすることが出来るじゃありませんか」


 モリーの言葉に満面の笑みを浮かべて、


「モリー、あなた天才ですわ! 早速イアン兄様とエイデンを誘ってきますわね」


 と立ち上がると、リリアーナはスキップでもしそうな勢いで行ってしまった。その場に残されたモリー。

 本来であれば伝えに行くのはモリーや他の使用人の仕事なのだが、自らが嬉々として誘いに行くなど、どれだけ楽しみにしているというのだろうか。

 まあ、まずあの二人がリリアーナの誘いを断ることなどないので、これから出掛ける支度をするとしましょうか。

 本当に、うちのお嬢様はなんてチョロ可愛い!

 モリーはクスッと笑ってテーブルの片付けを他の使用人に頼むと、準備をすべく急ぎリリアーナの部屋へと向かうのだった。

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