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何でも売ってる魔法街。
魔女はメモを片手にとあるお店を訪ねました。
「ここではマンドラゴラを売ってるのよ」
「マンドラゴラっていうとあれですか、根が人の形をしていて引き抜く時の悲鳴を聞くと死ぬという」
「そうよ。店員さん、マンドラゴラを四本くださいな」
\ぎゃぁぁあ!/
「あれ、お店で抜いちゃうんですか」
「欲しいのは根っこだもの。抜いちゃうわよ」
「でもせっかく悲鳴をあげるのに」
「確かにマンドラゴラの悲鳴は凄いわ。でも不老不死の魔女からしてみれぱマンドラゴラはただうるさい草よ」
「うるさい草」
「しかも抜いた後しばらくうねるから、うるさい上に持ちにくい草よ」
「うるさい上に持ちにくい草」




