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王の住まう城の地下。
勢い良く飛び込んできたのは白雪姫。
「お義母さまぁー! おかっ……居ない」
「こんにちは白雪姫。あいにくとご主人様は外出しています。なんでも、昔担当していた地区が隣の地区に売上で抜かれそうだからって呼ばれたとかなんとか」
「せっかくお義母様に報告したいことと素敵な贈り物を持ってきたのに。しょぼーん」
「しかし、よくあそこまでご主人様に煙たがられてるのに諦めませんね」
「だってお義母様のこと大好きですから!」
「王の寵愛どころか後妻だったことも本人忘れかけてるのに。白雪姫……」
「だってお義母様ですから!」
「それで、報告したい事とは何ですか? ちょっと絆されかけてるので取り次ぎぐらいならしてあげますよ」
「おっぱいが更に大きくなりました!」
「ぶち切れていい案件」
「あと、お義母様と飲もうと思って美味しい乳酸菌飲料を買ってきました!」
「ヤク○トじゃないですか。ほら、ご主人様がお戻りになる前に、そのマグカップ持ってとっとと出て行ってください」
「なんですかこのマグカ……」
\パリーン!/
「きゃっ☆ 手が滑っちゃった☆」
「迷いがない」




