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鏡よ鏡、  作者: さき


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 王の住まう城の地下……ではなく、ここは呪われた土地。


「というわけで大決戦の地についたわけだけど……。あんたが着いてきたいって言うから遅れちゃったじゃない。もう始まってるわ」

「キャスター付けて引っ張っるから時間が掛かったんですよ。箒に乗せてくれればいいの」

「だって箒に括りつけて飛んだら予想以上に空気抵抗があったんだもの」

「そりゃ俺は鏡ですし。この鏡面真っ向から空気抵抗受けますから」

「それはともかく。ほらご覧なさい、これが100年に一度の大決戦よ」

「なるほど、随分と激しく争ってますね。でも魔法使いを始めとする人ならざる者達が所々でティーパーティー開いてますけど」

「何事も小休止は必要よ」

「余裕にも程がある」

「だっていくら人間が魔を退けようと、所詮は退けるだけなんだもの。死なないし、酷くて筋肉痛になるだけだし。相手してやってるだけ感謝して欲しいくらいよ」

「感謝どころか倒そうとしてるんですけどね」

「そもそも人間は悪いこと全てを私達のせいにしているの。それでいて善いことは自分達の手柄や信仰のおかげで、恨まれること自体が筋違いなのよ」

「なるほど。確かに飢饉や大災害、果てには大干ばつ、そういった自然事象も魔女や悪魔のせいにされてますね」

「そうよ、やれ冒険の書が消えただのUSBがはまらないだの、更には徹夜組も魔女が発生させたなんて、言い掛かりにも程があるわ」

「そりゃ確かに」

「徹夜は禁止よ!」

「何の話で?」




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