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鏡よ鏡、  作者: さき


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 王の住まう城の地下。

 あわてんぼうのサンタクロースの隙をついて鎮静剤を打ち込みます。


「見て、魔法の鏡。あわてんぼうのサンタクロースが落ち着いてるわ」

「落ち着いているあわてんぼうのサンタクロース、とてもレアな光景ですね。……おや?」

「落ち着いてるあわてんぼうのサンタクロースの様子がなんだかおかしいわ……。き、消えかけてる!? 落ち着かせることにより、あわてんぼうのサンタクロースのアイデンティティを奪ってしまったのね!」

「あぁ、あわてんぼうのサンタクロースがアイデンティティを失い、白く輝く雪の結晶になって消えていきましたね。……いや、これ餅の結晶だ。最後まで先走ったサンタクロースでしたね」



 °˖✧◝˖°°˖✧˖°



「見て、散っていったあわてんぼうのサンタクロースが輝いてる……」

「美しくもあり、切なくもある光景ですね」



 °˖✧◝˖°°˖✧˖°



 ブォォン ◎ °°˖✧˖°



「「ルンバ!!」」



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