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王の住まう城の地下。
ポテトアイこと白雪姫を追い返し、魔女が薬品を一つ一つスンスンと嗅いでいます。使い魔シャンティも隣でスンスンと嗅いでいます。
「シャンティ、こっちの薬はどう?」
「ンナンナ」
「やっぱり匂ってるわね……。この薬どう?」
「ニャンゴロ」
「シャンティの嗅覚は誤魔化せないわね。それならこれは?」
「ニャーム」
「やっぱりこれもなのね。まったく」
「ご主人様、どうしてシャンティに手伝わせるんですか! あんな森にあつまらない動物より俺に手伝わせてください! 俺は森にも集まれますよ!」
「あんたは集まる動物じゃなくて売られてる家具じゃない。でもいいわ、そこまで言うならこの薬品を嗅いでちょうだい」
「芋煮の匂いを感知しました」
「こっちは」
「芋煮臭の反応が出ました」
「これは」
「香しい芋煮の匂いです」
「ポテトアイのせいよ!!」




