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鏡よ鏡、  作者: さき


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 王の住まう城の地下。

 魔女が魔法の鏡に問いかけます。



「鏡よ鏡、答えておくれ。世界で一番美しいのは誰?」

「それは今までの行いを含めてですか?」

「説明してちょうだい」

「たとえば大罪を犯していたり、非道な事を行っていたり、そんな人を見た目だけで美しいと評して良いのでしょうか。対して多少見目が劣るとしても、善行を積んだ人は内からでる美しさがあるのではないでしょうか」

「なるほど。それなら今までの行いを含めて、世界で一番美しいのは誰?」

「俺で……」

「鏡?」

「…………大広間の鏡です」

「過去に何をしでかしたの?」



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