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鏡よ鏡、  作者: さき


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 王の住まう城の地下。

 鏡面いっぱいにファーをあしらった鏡が何やら駄々をこねています。


「ご主人様、俺も初詣に行きたいです。初詣に行きつつも姫始めのことで頭がいっぱいなカップルにお賽銭投げつけたいです!」

「2018年の鏡も真っ黒ねぇ」

「沸騰した甘酒をやつらの喉に流し込み、破魔矢でその心臓を射抜きたい! そして邪心に塗れたその体を除夜の鐘に合わせて108に引きちぎりたい!」

「除夜の鐘も裸足で逃げ出す憎悪」

「連れてってください!」

「2018年の鏡は駄々っ子ね。仕方ないわ、さっさと人の姿になりなさい」

「はーい」



 ¨*•.¸¸・゜。゜シャラ✧*。*•.﹢◊*゜•


 •*¨*•¸☆*✡*。゜シャララ✧*。﹢゜•*¨*•


 •*¨*•.¸¸☆*・゜✡*シャラララァ•.◊*゜•*¨*•.¸¸♪


「人型になりました」

「さすが2018年、変身シーンにかける尺が長いこと長いこと。でも理想を言うなら変身の最後に服を着ていてほしいわね」

「どことは言いませんが一部にファーをあしらってます。どことは言いませんが。あえて言うなら『下半身の破魔矢』に」

「下半身の破魔矢」





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