100
王の住まう城の地下。
白雪姫がくす玉を持って戻ってきました。
「お義母様! おめでとうございます!」
「なにが目出度いのよ。さっきから〝SSR世界で一番美しい人”が全く出ないのよ」
「ご主人様、おめでたいのはガチャではなく、何かが100話になったんです」
「そうです、何かが100話になったんです! お義母様、おめでとうございます!」
「まぁ、何かが100話になったのね。それはおめでたいことだわ。それじゃ祝いついでにもう10連回しましょ」
「何かにつけてガチャを回す、生粋の課金精神ですね。ところで何かが100話になったので、俺と白雪姫でご主人様にプレゼントを贈ります」
「プレゼント?」
「まずは俺からです。何かが100話になった記念に……」
\*✲゜*。✧.。.:*・゜/
「まぁ、鏡が虹色に光りだしたわ。まさか、あなた……!」
「はい、お祝いに〝SSR世界で一番美しい人”を……!」
「やめなさい、鏡!!」
\パリンッ!/
「ご主人様、なぜ……」
「いいこと、鏡。己の手でガチャを回さなければ、いかに〝SSR世界で一番美しい人”といえど只のデータよ」
「おぉ、ご主人様……なんという崇高な考え……!」
「だから私は回すわ。たとえ手が疲れても、〝N普通の人”が貯まっても……!」
「ちなみに私からのプレゼントは国費でーす!」
「たとえ国が財政難に陥っても!! 私は、ガチャを、回す!」
「なんという気高き廃課金!」




