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魔王がポンコツだから私がやる。──Max Beat Edition  作者: さくらんぼん
第06章 : リンド村を拠点にしました。名前は「サクラ帝国・湯けむり支部」です。
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#066 : 巨乳サキュバス☆嫉妬の夜


前回までのあらすじ

→ カルシウム大事。


◇◇◇


── その後、目覚めた私は 日本酒 の【鬼ころし】を飲みながら泣いて寝た。


サクラ「チクセウ…チクセウ…何なのよこの身体は…うっうっうっ…」


エスト『いつもの飲んだくれモード☆』

辰夫「朝までダメなやつですな…。」

辰美「サクラさん面白いなー」


サクラ「てやんでぃ…ばーろー…チクセ……ぐっ…ぐがッ…Zzz…」


エスト『もう寝た方が……』


サクラ「ふふ……私はね……この世界のどこかで……巨乳のサキュバスが風呂入ってることを……想像するだけで……涙が止まらないの……」


エスト『寝ろ☆』


それは、意識が飛ぶ直前の私の最後の記憶。

もしくは、脳内に勝手に流れてきたムダ様のお言葉だった。


サクラ「拳で語る奴は多い。だが、“倒れながら語る”奴はいねぇ。俺がその一人だ。……あと今すぐポカリ持ってきて欲しい。手ぇ震えてる。」(ムダ様のお言葉)


……


サクラ「拳で語る奴は多い。だが“倒れながら酒をこぼす”奴は私だ……」(ごろり)


エスト『寝た☆』


《天の声 : ムダ様はそんなこと言ってない》


サクラ「……でもポカリはマジで欲しい……」(Zzz)


◇◇◇


一方その頃、領主の館では。


領主は焦っていた。

討伐依頼をした王国騎士軍精鋭部隊と音信不通になっていたからである。


領主「ううう……まさか……全滅……したのか?」

「このままでは、あの鬼が……また私の前に来る、来てしまう!!」

「あああ……どうすれば……どうすればいいのだー……」


領主が震えていると、部屋の空気が“軋む”ような音を立てた。

何もない空間が、ねじれ、ひび割れる。


そして ── その裂け目から、“何か”が這い出てきた。


長い脚。艶めいたシルエット。

影から浮かび上がるのは、異様に整った女性の輪郭だった。


……なのに、笑っていた。

人間には絶対できない、“顔の中央から耳の端まで裂ける笑み”で。


???「ふふ……遊びましょう。かわいい鬼さんと──」


領主「……ひッ……うわあー!うわあああああああああああああ!」


???「お前の言っていたあの鬼とやらと遊んでくるといい。」



── 翌日。

館に領主の姿は無かった ──。



(つづく)


*次回!貝殻生成スキルがまさかの大活躍!?


◇◇◇


《征服ログ》


【征服度】:3.3%(オーミヤ潜入・貝スキル取得)

【支配地域】:オーミヤ(未攻略・偵察段階)

【主な進捗】:

 ・ジルの家に潜入成功。まさかの大豪邸。

 ・サクラが【殻体(シェルフォーム)】を習得するも、

  全員に爆笑される。

 ・過去の社畜トラウマ(綾様)により精神崩壊。

 ・街への潜入は糸目のジルが交渉成功。信頼度向上。

 ・領主側に“何か”が接触、次なる危機の兆し。


【特記事項】:

 ・ツッコミ三銃士がフル稼働。

 ・貝スキルで最強生命体にまた一歩接近(?)

 ・ムダ様の名言が脳内に自動再生されるようになってきた。

 ・辰美、情緒が仕事してない。


◇◇◇


──【今週のムダ様語録】──

『拳で語る奴は多い。だが、“倒れながら語る”奴はいねぇ。俺がその一人だ。……あと今すぐポカリ持ってきて欲しい。手ぇ震えてる。』


解説:

誰もが熱く戦うが、倒れ際に語る者は少ない。

ムダ様はそこに“美学”を見出した。

限界ギリギリの姿こそが、真のかっこよさだという。

……だが手は震えてるし、ポカリはガチで欲しい。苦しい。

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