#064 : 東京ドーム何個分☆ジルん家訪問記
前回までのあらすじ
→ ラップでコンサートしたのにバレてない
◇◇◇
無事にオーミヤの街に入った私たちはジルの家に着いた。
ジル「さて、着きました。ここが私の家です。とりあえずはここを拠点にしてください。」
ジルはそう言うと、分厚い門を開けた。
その目に飛び込んで来たのは大豪邸!
『「「「えぇっ!?」」」』
エスト『なにあれ?水たまりの真ん中から水が飛び出てる!』
サクラ「敷地だけで東京ドーム1個分はあるんじゃ…?」
辰夫「これは凄いですな…。」
辰美「ほぇー…」
私たちはとても驚いた。
ジルが案内してくれた家は大豪邸だったのだ。
サクラ「ジル!あなたは貴族ってやつなの!?」
ジル「えぇ。まぁ…そうなります…ね。」
私の問いにジルは照れ臭そうに答えた。
サクラ「…そ、そうなんだ……ふーん…」
(このままジルと結婚すれば…大金持ちよ?左団扇よ?)
(でも好きでもない男と結婚なんて…いや、でも…!)
(高級料理…3食昼寝付き…ッッ)
(でも私はボウズヒゲマッチョの人しか愛せないッ!!)
サクラ「──ダメだーーーッ!」
首をブンブン振って、私は煩悩ごと吹き飛ばした。
サクラ「……はふぅ……危なかった……ふふ……ジルよ!……そんな事では私の心は動かなくてよ!この私も安く見られたものねッ!」
ジル「え……?私は何も……」
私がジルを睨みつけると、ジルは激しく動揺した。
エスト『なんか凄い葛藤してた☆』
辰夫「玉の輿とか考えてたのでは。」
辰美「強力なライバル出現だわ…」
ツッコミトリオは今日もちゃんと仕事をしている。
良い傾向だ。
ジル「……ま、まぁ、とりあえず中に入りましょう。」
そうこうしてるうちにジルが仕切り直した。
屋敷の中に入ると、執事らしき人が出迎えた。
執事「お帰りなさいませ。ジル様」
ジル「アルフレッド。ただいま戻りました。この方々は私の大切なお客様です。丁重にもてなしてください。」
執事「畏まりました。」
執事のアルフレッドは私たちにお辞儀をし、そしてとても柔らかな口調で話した。
アルフレッド「ジル様の執事のアルフレッドと申します。皆様の身の回りのお世話をさせていただきます。宜しくお願い致します。」
『「「「あ!はい!宜しくお願いします。」」」』
私たちもつられてお辞儀をした。
サクラ(……フルネームはアルフレッド・カツ・丼之介とかじゃないよね?)
──
これからの事は明日考えることにし、旅の疲れを浴場で流すことにした。
浴場にはエスト様と辰美と入った。
エスト『ふんふんふーん♪ 人は皆ー♪ 悲しみをー♪ 抱いているのさー♪お山が無いよー♪ ぺったん♪ ぺったん♪ ぺったんこー♪ 』(チラッチラッ)
サクラ「おい!小娘ッ!今すぐその不快な歌をやめろッ!」
辰美「さ、サクラさんとお風呂…は、鼻血が…」(チラッチラッ)
サクラ「辰美!お前の視線が気持ち悪いッ!」
浴場は鮮血に染まった。小娘と辰美の血で。
今後、こいつらと一緒に入ることは無いだろう。
サクラ「掃除代は二人で払っておけよ!!」(湯船に浮くエスト&辰美)
(こいつらから出汁が出そう……)
(つづく)
\\次回予告!//
食卓に並ぶ高級湖貝“ダイヤシェル”。
しかし口にしたサクラを襲うのは──まさかのスキル!?
仲間たちの爆笑、サクラの崩壊。
そしてフラッシュバックする社畜地獄の記憶……綾様……。
笑いと涙とカルシウムで綴られる次回!
#065 : カルシウム☆それは力の根源
\\おたのしみに!//




