表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星からおちたこども  作者: あるぱかぱかす
12/13

12 クリスマスイブの夜

 

 シャンシャンシャン……


 深夜、どこからか、鈴の音がひびいてきた。


 ふと、三太はセナのベッドからぬけだして、まどべによった。

 カーテンをあけると、そこはまっしろな銀世界。

 まちがねむりについてしずかななか、まっくらなはずなのに、はれた空にぽっかりとうかぶ月にてらされて、せかいはほのかにあかるかった。

 ほしはまるでおちてきそうなほど、チカチカとまたたいている。


 シャンシャンシャンシャンシャンシャン……


 鈴の音はたしかにひびいている。

 三太はまどをあけた。


 びゅう、と真冬まふゆの風がふきこんでくる。

 そこに、まばゆい光がさしこんだ。


 パパとママはおもわずふるえて、目をさました。

 そして、まどからまばゆい光がさしこんできていることにぎょうてんした。

 モカもベッドからぬけだして、その光に「ワンワン」とほえかかる。


「セ、セナ、おきて!」


 ママがあわててセナをおこした。

 セナはねぼけた目をこすり、ふとんからおきあがる。


 そして、まどのほうを見て、びっくりした。


「セナ。サンタクロースがきたよ」


 ふりかえった三太がはっきりと、そういった。


 まどの外にはトナカイをつないだソリがうかんでいた。

 そのソリには赤いふくをきて、白いひげをたくわえたおおがらのおじいさんがのっている。


「ホゥホゥホゥ」


 にこり、とわらってそのおじいさんはひくい声でそういった。


「ホゥホゥホゥ!」


 それにこたえて、三太が高いこえでおなじようにいう。


「三太、むかえにきたよ」


 サンタクロースがそういうと、三太はまどわくにとびのって、ソリにとびうつった。


「どうにかはぐれのながれぼしをつかまえた。三太はそれにのっていっしょについておいで。わしは今夜しごとがあるからね」


 見ると、ソリの横にはきらきらとしたしっぽをもったおおきな銀色のほしがいるのだった。三太はそれにのり、サンタクロースをきらきらしたまなざしでみつめている。

 ほっぺたはまっかになって、とてもうれしそうだ。


「セナ。きみの手紙はきちんとわしのもとにとどいたよ。当日になってしまってすまなかった。クリスマスの準備じゅんびがいそがしすぎて、むかえのながれぼしをつかまえるのがおそくなってしまったんだ。ああ、今夜ははれてよかった。ちょうどよく、はぐれのほしをつかまえられた」


 三太はこんどこそ、ころがりおちないようにほしにしっかりつかまっている。


「さあ、セナ。いい子にはおくりものをしよう。なにがいい?」


 サンタクロースは座席にのせた白いおおきなふくろをごそごそやった。

 セナは、ぶんぶん、とくびをふる。


「今年のプレゼントはもうもらいました。だって、ほんとうにむかえにきてくれんだもの! それだけで、わたしはじゅうぶん……」


 でも、三太とはこれでおわかれなのだ、と思うと、セナはきゅうにかなしくなって、なみだがこぼれてしまった。


「おやおや。さみしいんだね。じゃあ、さいごにとっておきのプレゼントをしよう。パパとママとモカと夜空をさんぽしてみるかい?」

「夜空を……さんぽ?」


 パパもママもおどろいてしまって、ただ、ぽかんと口をあけ、そうといかえした。


「ホゥホゥホゥ! さあ、クルージングへでかけよう!」


 つぎのしゅんかん、パパとママはサンタクロースのソリに、セナとモカは三太ののるながれぼしの上にいた。


 ふわりとうきあがり、いっきに空のなかへ!


 まちのあかりがきゅうに小さくなって、まるでみんなはほしになったみたいだった。


 真冬の空の上なのに、ぜんぜんさむくなくて、とってもすてきだった。


 びゅんびゅんと風を切って、飛んでいく。


「三太! すごいね!」


 セナは横にいる三太にはなしかけた。


「うん。セナ、ありがとう、ありがとう!」

「三太、これからおしごとがんばってね」

「うん。がんばる。りっぱなサンタになるよ」


 すてきな空のたびだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ