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0-4 世界神は今日も平常運転

一人の幼女が悩んでいた。


この空間には彼女1人しかいない。


ここはいわば世界と世界の間。いわゆる「神」と呼ばれるものが住む場所である。


「まずいよねぇ・・・」


彼女は自分の管理する世界を見て溜息をついた。


世界を作るときにパラメーター設定をミスったせいで、時代を動かすような天才や英雄が出てくる可能性が著しく低く設定されてしまい、時代が停滞してしまうという欠陥を抱えた世界だった。

それを打破するために、なんとか世界に介入して、定期的に勇者を他の世界から引っ張てこれるようにしたのだが・・・


「まさか自力で世界間の移動を成し遂げるとは・・・」


異世界から引っ張ってきた勇者にぽつぽつと知識を落としてもらえれば、時代も進むだろうと思っていたのだが、まさかそれを奪還しに来た挙句、魔王と勇者のシステムまで破壊されるとは思わなかった。


「あれ、けど接触は保たれてるからいろいろ知識が入ってくるだろうし、結果おーらい?」


とりあえずこれで時間を稼げるだろうし、その間にまた対策を考えればいい、というかまたちょっとずつ介入して召喚システムをつくってもいい。


「あ、そういえば勇者2人に渡した神器の回収してねぇや。あいつら勝手に元の世界に帰りやがったしなぁ。どうすっか・・・」


そこまで考えてふと思い出す。


「そういや、片方はただの工業製品(散弾銃)だし、もう1つは他の世界の聖剣じゃん。別にいいよね、私関係ないし」


ふふーんとご機嫌になって鼻歌を歌い始めるが、そもそもその散弾銃(DP-12)と一緒に無限に弾が出てくるポーチを渡していることを忘れているあたり、管理が雑である。


こうして今日もいい加減な神によって世界は管理されていた。

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