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異世界召喚による日本人拉致に自衛隊が立ち向かうようです  作者: 七十八十
第3章 みっつめの世界(仮) ~嫌な汗が止まらない自衛官~
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3-7 大学生、殴られる

クリスティア王女に連れられて、大きなホールのようなところに通された。


「こちらに集まっているのが我が国で見繕った勇者様のパーティーメンバー候補です」


結構な人数がいる。

全部連れてくとなったら50人ではきかない人数だ。

・・・それはパーティーなんだろうか?


「お恥ずかしいお話、前の勇者様お二人を連れ去られた際に、我が国の精鋭と呼べるものたちは軒並み死亡、もしくは復帰不能な重症を負ってしまいました」


王女は悲痛な顔で続ける。


「我が国で一番の使い手たちと胸を張って言える状態でないことは事実ですが、皆優秀で使命感に燃える者達です。誰を選んでいただいても、名に恥じぬ活躍をしてくれるでしょう」


部屋を見回してみると、全体的に若いのは女が多い。逆に男はベテランというよりも、引退間近といった感じの歳をくっているのが多い印象だ。

王女の言う通り、一線級の適齢期の男が軒並みやられてしまったのだろう。

ところで、なんで桐島さんは、王女が軒並み死亡と言ったあたりで変な汗をかいて、視線を逸らしたのだろう?


「候補には私も入っております。これでも治癒魔術:上級を修めております。短剣術:初級もありますので、足手まといにはなりません。是非、お連れください」

「「採用」」


桐島さんと声がハモった。


「ちょっとこっち来い」


すると首を掴まれて部屋の隅に連行された。


「腕輪外してなんで採用したのか言ってみ?」


向こうに聞かれないようにという配慮をするっていうことは、本音を話せってことだろう。


「いや、なんというか腰のラインがエロいですよね。ドレスでわかりにくい感じですが胸も」


そこまで言ったところでスコーンと頭を叩かれた。


「お前が前の世界でどんなパーティー組んでたのかよく分かったわ。あの次期大公とかいうねーちゃんも苦労しただろうな」


失敬な、彼女は大抵のことを笑ってすましてただけで、メルドーズが胃に穴が開きかけてた程度の迷惑しかパーティーにはかけてないぞ。多分。


「むさいおっさんに囲まれるより若いねーちゃんに囲まれるほうが幸せなのは否定しないが、自分の生死に関わるんだから真剣に選べ」


精子をかけるから真剣に選んでるって言ったら割と本気のボディーブローが入ったので、真面目に選ぶことにする。

ちなみにクリスティア王女を採用した理由は、本当に王女かどうかは疑わしいが、本物でも偽物でもこの王国が王女として行動させるのならパーティーの資金面での援助を心配する必要がなくなること。

あとは政治的な面と王女を人質にとることで保険をかける。

というのが即決採用の理由らしい。


彼女の場合は、その立場が重要なのであって、他はおまけだという。

戦力として必要なのは他でカバーすれば良いのと、勇者の能力が割とチートなのでそこまでパーティーメンバーの初期能力に拘る必要はないという世界神からの情報によるようだ。


能力の話は俺も世界神にきいている。

勇者がパーティーメンバーに与える成長ボーナスを考慮すると、むしろレベルは低ければ低いほど良いらしい。

まぁ、ちゃんとレベル上げをするのなら。という但し書きがつくのだろうが。


ちなみに、桐島さんは世界神と交渉して相手のスキル、アビリティを自由に見られる能力をゲットしたらしい。

なにそれズルい。


「それでは、まずはパーティーを結成しましょう。それから他の方々をご紹介させていただきます」


クリスティアの提案でまず3人でパーティーを組むことになった。

パーティーは1つで12人までで、リーダーはパーティーメンバーのステータスを見ることができるらしい。

クリスティアは勇者をリーダーに、パーティーを2つ組むことを考えていたようだが、桐島さんと相談の結果、アビリティのパーティーメンバーの成長ボーナスは重複しても有効らしいので、少数精鋭で行こうということになった。


「リーダーは桐島さんですか?」

「実質的な指揮はともかく、ステータスみたいなゲーム的な要素や異世界の歩き方はお前のほうが詳しいだろ。とりあえずやっとけ。別に固定する必要もないし」


というわけで、パーティーを組むことにする。

この魔術だけはスキルなしでも誰でも使えるらしい。

まずは、桐島さんを誘って、ステータスを見ることにする。


桐島隆司

勇者 LV:1

HP:4500 MP:500 ATK:2500 MATK:100

アビリティ:

勇者(この世界の神に呼ばれた者/全ステータス上昇、パーティーメンバーに成長ボーナス)

異世界を渡る者(3つ以上の世界を知る/対象世界のステータスにボーナス)

世界神の加護(この世界の神による加護/全ステータス上昇、パーティーメンバーに成長ボーナス)

レンジャー徽章(精鋭のマゾ/HP、ATK上昇、体を使うこと全般にボーナス)

空挺徽章(高いところから飛び降りるのが好き/落下ダメージ軽減)

冬季遊撃徽章(精鋭のマゾその2/低温耐性上昇、雪上、氷上での行動にボーナス)

水路潜入徽章(精鋭のマゾその3。何が彼を駆り立てるのか/水中での行動にボーナス)

鑑定眼(覗きなんてサイテー/自分以外のアビリティ、スキルを見られる)

スキル:

自衛隊格闘術(戦闘用の格闘術/徒手、短剣、銃剣での攻撃時ATK2倍)

不射之射(至射は射ることなし/発動中任意に不可視の矢(ATK5倍必中貫通)を放てる、発動中奇襲に対し先制攻撃、発動中遠見使用可)


なんだこれ。

なんだこれ。


というか世界神も説明文で遊びすぎぃ!

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― 新着の感想 ―
だって…自衛隊の、しかも"S"でしょ? というか第一狂ってる団もあんの…?
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