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0-9 転生者は日常に戻る(いつつめの世界)

巨大なタコとの格闘のあと、核戦争後の世界だとかいう異世界を見物する暇も無く、元の王城に戻ってきた。

なお、技官の趣味の結晶だった超大型魔導騎士は汚染がひどくて放棄された。


「で、帰ってきて早々これですか」


部屋に帰ってくるなり、俺とクリスを出迎えてくれたのは書類の山だった。


「ごめんねー。僕もできるだけ処理はしたんだけど、僕じゃ決済できない書類も多くってさー」


そう言って、申し訳なさそうにする処理できる書類は処理して、できない書類も整理して仕分けしてくれたであろう第三王妃(愛しの嫁)

というか、それ以前に


「全てを処理できる権限を持ったうちの女王様(スカポン)はどこ行った?」


そのために第一王妃(女王様)を置いて行ったはずである。


「あー、エリザなら、2人が出かけた直後に二人だけずるい!私も騎士乗りたい!って言って近衛騎士団率いて長期演習に」

「あのバカ野郎・・・」


俺が呆れていると、横から凄まじい怒気を感じ、見ると般若のような形相のクリスさん(第二王妃)がいた。コワイ!

リースもクリスの形相に、思わず引いてしまっている。


「ま、まぁ、今はいないバカのことを考えてもしょうがない。とにかくこの書類の山をどうにかせねば」

「しょうがない、帰ってきたばかりだが、やるか」

「僕も手伝えるのは手伝うから、ちゃちゃっと終わらせよう!」


というわけで、いない奴の話をしても仕方ないので、とにかく書類を片付けることにする。


「けどクリスはいっつもテリオスと一緒でいいよね。僕もたまには一緒にでかけたいよ」


せっせと溜まっている決裁書類を処理していると、リースがド直球なお願いをしてきた。


「あー、そういえばリースと2人って、結婚してからは無かったっけ」


まぁ結婚前も逢引きって感じで会ってただけだけど。

うーん、なんというかどっか行くってなるとついつい、いつもの癖でクリスを連れて行っちゃうんだよなぁ。


「これ終わったら、どっか温泉でも行ってゆっくりするか」

「え、ほんと!」


尻尾があったらぶんぶん振ってるんじゃないかというくらい嬉しそうにするリース。

とはいえ、温泉旅行ならクリスを置いていくっていうのもなんだかなぁ。


「エリザが戻ってくる前にこの書類の山を処理して、3人でさっさと出かけよう。リースには悪いが2人でお出かけは今度な」


2人とも名案だ。という顔をしている。

エリザにはいいお灸になるだろう。


なお、長期演習から帰ってきたエリザが書置きを見て、三日三晩枕を濡らし、また書類を処理しなかったので、温泉旅行から帰ってきたクリスに倍キレられるのはもう少し先のお話。

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