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第18話 壁を築こう

 



 大型魔物を避けながら第二拠点へひた走り、問題なく到着した。


 そこには、森を切り裂く大きな砦があった。



「おおー」



 拓かれた平らな道へ入り、整備された石畳の水路を覗く。

 狭く早い川だったそれは、水中型の魔物が通り辛い様浅く幅広い川になっており、水深はざっと足の甲くらいか、増水に備えて腰程度の高さに掘られている。


 それらの水路は砦の中央に開いた大きなアーチの下を流れ、ざっと2メートル程度の滝と1メートル程度の滝壺となって下流へ向かっている。

 これなら少なくとも鰐は登って来れないな。何なら水深が低すぎて魚が下流に行く事すら出来ない。


 水路の左右には壁があり、それは大して高くもない山の3号目くらいまで続いている。

 渓谷自体がそう広い物ではないから距離は見える範囲だが、その厚さはコアによると8メートル。


 その作りも互い違いで頑丈に組み合わさっている上、迷宮の壁として機能しており、コア曰く山をも穿つバンムオンが放った最後の一撃には流石に耐えられないが、小鬼達の採掘場を吹き飛ばした一撃なら半壊で済む強度があるらしい。

 つまり、D級の自傷を辞さない全力突撃を受ける事が可能であり、事実上D級以下の敵は通る事が出来ない。


 ……アーチが大きいから4メートルくらい飛べる奴は誰でも通れるが。

 まぁ、見通しが良いのは良い事だ。此方には遠距離攻撃と言うアドバンテージがあるからな。


 住居となる部屋はそれら水路の左右にあり、壁に張り付く様にして8つ程作られている。

 一見アパートっぽいが砦だ。間取りはただの四角い部屋だが、ちゃんと木の扉が付いている。


 この中から適当に部屋を選び、使う時はベッドとか必要な物を送って貰う。


 続いて、階段を登り壁の上を見る。


 一応投石等に備え、鋸状に並んだ銃眼を備えるその壁は、高さにして4メートル程度。正面から見るとそれなりの威容であろう。

 後ろを振り返れば3メートル程度の高さの部屋の屋根があり、少し傾斜の付いたそこに降りれば素早く地上に降りて行ける。


 強いて言うなら……部屋の屋根から飛び降りるのは若干の高さがあって、俺ならともかくゴブリンとか他のちび達が飛び降りるにはやや高いと言った所。

 ただ、壁を破れそうな奴が近付いて来たらそもそも撤退完了している筈だから実質問題なしだな。



 うむうむ、俺には分からんが、多分これで現状出来る範囲では完璧なんだろう。


 後は……石材を更に確保して袋小路の森全体を覆えば完璧だろうな。



『——説明は以上です、何か質問はありますか?』

「特に無い……が、袋小路の森全体を壁で覆う場合の必要DPはどのくらいだ?」

『同質の壁を設置および再設置する場合の必要DP量は50,000DPあれば良いでしょう』



 ほう、5万……足りる範疇だな。



『ただし……土地の整地を行う場合は更に1,000DP程度、また必要量の石材を賄うには、地上部の回収可能な石を全て回収しても足りないので、この際に埋蔵金属を1万DPで回収するのが良いかと。鉱石の置き場は人力で拓けば無料です』



 って事は、6万と1,000DPで森を覆う事が出来る訳だ。

 


『現在の所持DPは50,960P。今余裕があるのであれば、この機に袋小路の森を制圧し、害獣を駆逐して壁を設置するのが良いでしょう』

「ふむ、そうだな……」



 やがてはやっておきたいが……悩む理由としては……俺達は基本的に敷地内の方が強いから、敵を誘い込んで倒すのが効率的。

 そんな中で壁を設置すると、敵の侵入こそ無くなるが、土地的有利も無くなる。



「……壁の設置予定地はどうだ?」

『幸にして近辺の山々は標高がほぼ同じなので、幾らかは削りまた埋め立てた上で、山の頂上部に建設するのが最善であると考えます』



 成る程。確かに高い所の方が基本的に有利って聞くしな。

 全然支配領域内だし、ポイントをしっかり抑えてる。流石コア。


 設置すれば敵が壁に当たってオロオロしてる内にどたまぶち抜けるって寸法だ。


 此処で強いて杞憂する事と言えば、DPがほぼ 0になり、尚且つ狩で大なり小なり疲弊が起きた状態が数時間に渡る事だが……まぁそんな事を憂慮していたらキリが無いので、気付かないフリをして進めよう。



「……良し、それじゃあ今日は狩りの日にしよう。コア、作戦!」

『はい! 昼中はウッドワーカーとカースドピグマリオンをペアにして小型魔物の駆除、大型に対してはチェス兵をクイーンにし、一斉砲撃で確実に仕留めて行くのが良いでしょう。夜になったらシャドー系を取り憑かせたノルメリオを出動させ、足の早い小型、兎等を仕留めるのが良いかと』

「良し! ……因みに俺は?」

『マスターは……マナバレットの試運転がてら大型と戦って見るのが良いと思われます』

「良し! それじゃあ気張って行こう!」



 安全第一。


 時間が掛かっても此方の出費があまり出ないのが望ましい。

 もっと分かりやすく言えば、ポーションを使う自体に陥らない様にする事と、コアが言ったように大型個体は石弾やマナバレットの斉射で仕留めたい。


 まぁ、森内はほぼ殲滅済みだし、残った脅威なんて高が知れてるだろう。



 

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