第21話 祝弔の宴を
第四位階下位
直ぐに決戦場に舞い戻り、戦後処理を開始する。
『マスター、無茶をしましたね』
「逃がすと厄介かと思ってな」
首の1本でも回復されたら、殺す気でルー先生を送り続ける事になっただろう。
「死ぬ様な状況でも無かっただろ?」
『未知の危険がある可能性はありました』
俺は肩を竦めた。
……確かに。それは言えてる。
エリアボスに逃げられるのなんて初めてだから、つい追い掛けてしまったが、冷静に考えて、この場で追い掛けるのはDPの確保以外に理由が無い。
それこそ殺す気でルー先生を送り込み、残りの体力を刈り取れば良かったのだ。
「反省だな」
『因みに獲得ポイントは、2万6,000DP。C-級の脅威でした』
2万幾らの為に命掛けたかもしれないのは確かに反省だわ。
「取り敢えず、支配進めとこう」
『はい、壮大湿地東、毒蛇の渺茫郷支配には、6万DP程あれば可能です』
「実行だ」
『はい、完了しました』
コレで、壮大湿地の支配が完了した。
間をおいて、俺は少し緊張しながら問う。
「……それで、被害は?」
緊張する俺に対し、コアは努めて淡々と話してくれた。
『0です。作戦が当たりましたね』
「っし」
——C級だ。
Dじゃないぞ、C級を被害0で倒した……!
ワイワイ楽しむゴブリン達の声。
リトルポーン達の槍を打ち合わせる音。
それらを聞きながら、俺は暫し、夜空の星々を仰ぎ見た。
俺が束の間の勝利に酔いしれていると、その声は響く。
『っ、これは……マスター』
「どうした!」
慌てた様な声に、直ぐに警戒態勢に入る。
『回収したシャーガラーガから、コレが』
コアが出して目の前に現れた物をキャッチした。
それは、透明な石だった。
掌に乗るそこそこのサイズの石。それは角が潰れているが、何かの欠片だったと分かる。
コレは一体……?
その答えは、驚愕の代物だった。
『これは……コアの欠片です』
「なに……?」
コアの欠片……?
『おそらく、かつて派遣された簡易探査型コアの欠片でしょう』
そんな物が……残っているのか。
それは言うなれば、俺達の先輩だ。
改めて石を見下ろす。
『調査隊が派遣されたのは何十年も前の話ですが、既に全滅が確認されています。この様な形で発見されるとは……』
「コアの欠片は魔物を強化するのか?」
『我々には一定の高質魔力が宿っていますから、それを取り込めば力を得られるのは自明です』
となると、だ。
調査隊がどれくらい派遣されたかは知らないが、それが全滅している以上、それを取り込んだ魔物は多く存在する筈だ。
『この欠片からは何も情報を引き出せませんでしたが、用途は多々あります』
それなら、利用してやるのが供養になるか。自分勝手ながら、そう思った。
『特に、コレがあればおおよそ100万DPでサブコアを作成する事が出来ます』
「ほう」
『利点は携行性にあり、機能拡張により支配領域外にアイテムを運んだり、私と通話をする事等が出来ます』
「そりゃ便利だ」
特に、コアと常に連携が取れるのは大きい。
今回のシャーガラーガ戦では、コレが1番大きな戦利品だな。
何はともあれ、急ぎ、宴の準備をしよう。
これもまた自分勝手な話だが、勝利を祝い、その肉を喰らう事で、死者の弔いをする。
敵の十字架を背負い込む、俺達流の一種の儀式の様な物だ。
名前:Unknown
性別:男
年齢:Unknown
神霊階梯:第四位階下位
神霊数値:【30】
技能力:
『短剣術』
『体術』
『射撃』
『照準』
『魔力限界増加(小)(NEW)』
『瞑想』
『魔力感知』
『魔力操作(NEW)』
『操気法(NEW)』
『思考明瞭』
『隠密』
『回避(NEW)』
『疾駆』
『耐久走』
『立体機動(NEW)』
『跳躍(NEW)』
『怪力』
『硬化(NEW)』
『治癒力向上(NEW)』
『木工』
『石工』
『毒耐性(NEW)』
『痛撃耐性』
『精神耐性』
『???の瞳』
『ーー神の加護』
◇◇◇Next stage◇◇◇
◇◆◇大・峡・谷◇◆◇




