脱力している時こそ油断しているときなり
後半の方でわかるかな?
・・・ギルドの依頼で良いのがなくて、今日は一旦拠点にレイたちは戻った。
新たに手に入れて、この地の拠点としたこの屋敷・・・・うん、広い。
「留守中の家の守りとかも考えたほうが良いのかな」
「一応、糸や罠を仕掛けたりしてますし、金品などはギルドの方に預けることができますが・・・」
「でもマイロードのいう事もある」
「Aランクになっておる冒険者の拠点へ攻めるような阿呆がいる可能性もないとはいえぬしのぅ」
『そういう時のための護衛などを雇うっていう方法はありますが・・・』
夕食時、せっかくここに拠点を構えたのでバーベキューを開いていたけど、なんとなく防犯の事で話し合った。
寮暮らしの時は学園の方で防犯対策はされていたけど、今はその防犯対策が0のようなモノである。
ハクロの糸や罠、皆での警戒である程度は防犯が可能だけど、やっぱりよからぬ輩が来る可能性も否定できないからね。
皆の容姿もきれいだし、どう考えてもまあ確定と言いたいが・・・・
とはいえ、誰かを雇うほどの余裕はまだ心もとない。
依頼を受けまくって稼げばいいのだが、信頼とかを考えると見知らぬ他人を雇い入れるという事に抵抗あるからな・・・・。
裏切りという事もあるだろうし、そこは絶対安心、裏切りはないみたいな安全が欲しいところである。
「・・・最終的な方法としては、『奴隷』を雇う方法もあるでありますけどね」
サクラの言葉に、全員微妙な表情をする。
その手段もあると言えばあるけどさ、なんとなく忌避感があるんだよな・・・・。
他の皆も同様に思っているようで、意見を出したサクラもばつが悪そうな顔になった。
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「奴隷」
制度的に各国共通に存在し、厳しい規制がかかっている。奴隷にする際共通して「隷属の首輪」もしくは「隷属の腕輪」「隷属の足輪」などと言った魔道具の装着が義務付けられている。
契約し、契約期間が切れるまで奴隷の扱いである「契約奴隷」。
犯罪を犯し、重罪で死刑を免れはしたが鉱山のような過酷な環境へ重労働をさせられにいく「犯罪奴隷」。
自らを売りに出す「販売奴隷」。
モンスターを生きたまま捕え、労働力として扱う「魔物奴隷」等と言った様座な奴隷が存在する。
「犯罪奴隷」「魔物奴隷」という2種類以外は、欲望のはけ口にして虐待などというやり過ぎた扱いを禁じられており、ある程度の待遇を保証しなければならない。
また、何処ぞやの子供などを攫って奴隷にするなどという「違法奴隷」は禁止事項であり、重罪にされてしまう。
「魔物奴隷」の中には、自身の使える主である魔物使いを見つけ、使い魔となって奴隷で無くなるケースも存在する。
『隷属の首輪・腕輪・足輪』
魔道具の中でも最悪の発明ともいわれる、精神魔法などが練り込まれた特殊な拘束具。装着すると、その魔道具に登録された主に従うようになる。
意志を完全に奪うタイプのモノは完全禁止指定にされており、現在は生産されていない。
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制度としてはしっかり定まっているし、安全性とかで考えるならば裏切らないというメリットはある。
けれども、奴隷としての値段も極端に高い場合が多く、手が出しにくいという理由がある。
あと単純に、「魔物奴隷」というモノもあるから、ハクロたちにとっても面白くない話だろう。
まあ、とにもかくにもまだ来たばかりなので、解決策がこれと出ることなくバーベキューを終えた。
後片付けは皆でやって、そのあと沸かしたお風呂にレイは浸かった。
この屋敷、どうもお風呂に関してのこだわりがあるようで、水とお湯がきちんと出る魔道具が設置されている。
そして大きめの風呂でもあるので、ハクロたちが入っても足を十分伸ばせそうだ。アイラだと水に近い状態じゃないとゆで上がるだろうが・・・・何気に寮でお風呂上りにおいしそうな匂いになるのはやめてほしい。
「はぁ・・・・・・」
ぐっだ~んとゆったりつかるけど、お風呂ってこういう脱力して入れる心地よさがいいなぁ。
聞いた話によると、ルンベルドンにある迷宮には温泉が湧いている階層もあるようで、そこも気になる。
と、考えていた時であった。
「レイ様ー、たまには一緒に入っていいですかー」
「んー・・・・・ん!?ハクロ!?」
行き成りハクロが入ってきました。
いや、広さ的に一緒に入れるけど、いきなり突撃してくるとは思わんぞ!?
しかも質問するその前からすでにバスタオルで体を隠して衣服を脱いでいるじゃん!!
まさかの、ハクロとの混浴にレイは思いっきり驚いたのであった・・・・・・・
・・・レイと一緒に入浴しようと突撃してきたハクロ。
たまにはサービスシーンというか、そう言うこともいるかなと思いまして。
ちなみに、他のメンバーはそれぞれ自室の整頓をしている最中だったりする。




