考えどころ
短め
ちょっとスランプ
依頼を終えて戻ってきたのは良いが、サクラの居場所がレイたちにとって問題となっていた。
元々、この学園の寮に現在レイたちは住んでいるのだが・・・・
「ハクロがハンモックで上に寝て、カトレアが木の椅子を横にしてその辺で寝て、俺はベッドで寝ているけど・・・・」
「この状態だと、サクラが寝る場所はどこにすればいいのでしょうか」
「満員です」
「そこが問題でありますな・・」
・・・ぎっちぎちである。
もともと寮の部屋は一人でいることを前提とされており、一応友達を呼んでも大丈夫なそこそこの広さが確保されている。
けれども、ここにレイ、ハクロ、カトレア、サクラの4人で住むと結構きついんだよね・・・・。
・・基本的にみんなでいたほうがいいんだよな。
それに、来年にはここを卒業するわけで引き払うことになる。
冒険者として活動していくのだから、住みかとかもしっかりと確保しないといけないしね。
「まあ1年ほどこのぎっちぎちな状況を我慢して、冒険者業の方を休日の方に頑張って稼ぎ、広い住みかを確保できればいいな」
「うーん・・・狭いと言えば狭いですけど、レイ様の為にも我慢いたしますよ」
「・・・そのことだけど、良いことを思いついたよ」
と、ここでカトレアが改善策を思いついたようである。
「何かあるのか?」
「ベッドをちょこっと改造して・・・・」
「・・・なるほど、2段ベッドみたいにしたのか」
実際に行われた改造後、俺はその様子を見てつぶやいた。
ベッドの方を天井近く・・・・俺が起きても一応大丈夫なまでに高く上げて、その真下の方にサクラが足を折りたたんで寝られるスペースを作ったのである。
器用にベッドを改造しているけど、卒業後にはきちんと元の状態に直さないとな。
けれども、当分これで大丈夫そうなことになったのであった。




