学園祭だぞ!! その3
1日に2~3話程度のペースに落ち着いたかな。
大抵2話、多くて4話にはなるだろうけど・・・・出来るだけ切りよいほうが良さそうだしね
「ちょっとすいませんがそのこの方!!」
「ん?」
ハクロたちと学園祭を楽しんでいたレイは、ふと後方から声をかけられたのに気が付いた。
見ると、声をかけたのはどうもちょっと肉付きのいいおっさんである。
ただよくあるような色欲にまみれての顔ではなく、どことなく苦労性の様な顔だな。
「いやどうもすいません、実は私めの主が、その綺麗なモンスターとお話をしたいというものでして・・・・少々時間をいただけるでしょうか」
意外にも丁寧そうな話方だが、どことなくハクロたちを見る目つきが厳しいような気がする。
・・・これあれか、言いつけられてめんどくさいと思っている人の顔だな。
とはいえ、こうやって人を介して直接出ないというのもどことなく胡散臭いような気もするが・・・・まあ、ハクロたちとしてはどうなのだろうか。
「話を聞きに言って見るか?」
「うーん・・・まあいいんじゃないですかね」
「さっさと終わるなら」
文句は特にないようなので、このおっさんの主の元とやらに俺たちは案内されることになった。
名前は名乗っていないようだし、この人ただのおっさんでいいだろう。
「さてと、すまなかったね急に話をしてみたくなってついデークインを使わせてしまったんだよね」
ついた先は、学園祭の模擬喫茶店内。
料金が高い方の籍に座っている・・・どことなくちょっとチャラいなと言う印象がある成年っぽい男である。
年齢的には14~15ぐらいか?
「何の御用件で、俺達を読んだのですか?」
一応雰囲気とか、さっきのおっさんが身に着けていた物とこのチャラ男のつけていたモノから判断してやや敬語気味で尋ねてみることにした。
こういう礼儀作法は大事だろうけど、なんとなくあまりいい印象は抱かないよね。
「いやぁ、そのモンスター・・君の使い魔たちかな。彼女たちがとても美しくてね、ちょっと話をしてみたいと思えたのだよ。あ、私の名前は・・・ちょっと秘密でね。適当にカブリビアン読んでも構わないよ」
どことなく気雑多らしいような気がする。どこぞのマンボを踊ったおぼっちゃま風とでもいえばわかりやすいかもしれない。
というかカブリビアンって・・・どこの海賊だ。いや違うだろうけど。
「私たちと話ですか?」
「会話のネタはないです。以上」
カトレアの言葉早っ。切り捨てるまでの動きに無駄がなさすぎるよ。
あんまりにもなばっさり具合にさすがのカブリビアンと言う人も顔をひきつらせた。
うん、主である俺が言うのもなんだけど流石にこれは可愛そうな気がする。
というか、カトレアって直感的に動くところがあるからもしかしたら何か余計にめんどくさそうな気配でも感じ取ったのかな。
「・・・ぬっふっふっふっふ!!まさかそうあっさり切り捨てられるとは予想外だよ!!」
何やら笑いにくいような笑い方でカブリビアンが笑う。
「気に入ったよ!!なんとしてもそちらのドリアードっぽいお嬢さんが欲しいね!!ねぇ、君がこの子たちの主だろう?どうにかして渡してくれないかな?」
「はぁっ!?いけませんよ!!」
とんでもないことをカブリビアンが言ったので、その側近だったらしいおっさんが驚いて止めようとする。
「なにさー、デークイン、今私はこの魔物使いの少年と話しているんだよ?」
「いけませんってば!!流石にそんなことをすれば名前に傷がつきますぞ!!」
・・・冴えない苦労性のおっさんかと思っていたけど、意外にもまともそうである。いやでも名前に傷ってその言い方はひどいような。
「いや、俺の従魔たちは渡しませんって。金で積まれても無理なものは無理ですって」
一応こちらからも断りを入れておく。
「そっか残念だなぁ・・・連絡先とかは教えてくれないのか?」
おい、諦めないのかよ。
呆れたツッコミを、その場にいた一同はそう心の中で入れるのであった。




