地獄の三丁目へご案内
今回ちょっとグロイ?
「ぐひぃぐひぃぐひぃぐひぃ!!よくも僕ちんをころそうとしたでぐひねぇ!!」
「あ、やっべ忘れかけていた」
ハクロによってレイは危うく昇天しかけていたが、何とか一命をとりとめたところで聞こえてきた声に、その場にいた一同はようやくその存在を思い出した。
見てみれば、てっかてかの中年太りの気持ち悪いおっさんであり、そのうえなにやら触手のようなもので全身が覆われているせいで余計に気持ち悪さがアップしていた。
「というか、なんかどこかで見たことがあるような・・・」
「あれじゃないでありますかね?ほら、ルンべルドンにきた元愚王の・・・」
「あの化け物か!!」
その全身を覆う触手にどこか見覚えがあったレイたちは、すぐにそれが何に似ていたのかを思い出した。
思い出すのは、ルンべルドンに強襲して迷宮を破壊した故愚王。
あの愚王が変化していた姿の化け物と同等の物を感じ取れたのだ。
「ぐーひぃぐひぃ!!僕ちんを化け物呼ばわりだとぅ!?ちがう!!これぞ選ばれし者だけに与えられた聖なる神の力なんだよぐひぃ!!」
化け物発言にカチンときたのか、化け物おっさんは激怒したかのように真っ赤になりながらそう叫んだ。
というか、そもそもあのおっさんの名前何だっけ?
いや、ハクロに対してひどいことをしていたようだし名前を聞く意味もないわ。
もうあれだ、気持ち悪さ100%から・・・・なんだろう、例えるなら汚物か?
「いや、そもそもその力が神かどうかも怪しいけどな」
「な、なにをいっていやがるっだぐひぃ!!さっきは油断していたが、もう全力で徹底的に相手をしてそしてそのついでにその美女たちも僕ちんの支配下に置いて慰め者に、」
『・・・・・何だと?』
その汚物のようなものが言い切る前に、深い怒りが込められた声がして汚物野郎は黙った。
先ほどのハクロを助けることができた安心感から抜けていたレイの怒りが再燃したのである。
「いや、そのぐひぃ」
『なんと言いやがった・・・・・この外道野郎』
再燃したところにその態度にさらに激怒してレイの怒りが高まっていく。
それと共にレイ自身が持つ魔力も・・・・・普段無意識のうちに抑えられていた分も解放されていき、周囲の空気が震え始める。
『さんざん人の大事な使い魔でも・・・・・家族でもあるハクロに手を出そうとしたばかりか、さらに手を出そうというのかよ』
「れ、レイ様・・・・・もしかして超激怒していますか」
その表情は無表情に近いが、その静かなる・・・・いや、燃え滾るマグマのような熱く、深い怒りを周囲にいた者たちは皆感じ取った。
汚物野郎もといこの事件の犯人であったおっさんは悟った。
自分が手を出してしまった相手は、実は一番出してはいけないような相手だったのではないだろうかと。
例えるならば・・・・・・龍の逆鱗に触れたところに、今の発言でさらに怒りを増させたというところだろうか。
『大事な大事な大事なハクロに対して行ったその外道さ・・・・・もう二度と生まれ変われないどころか、月もしない無間地獄へと落としてやろうか?』
「ひ、ひぃぃぃぃぃぅいぃぃぃっつ!!」
圧倒的に押し寄せてくる恐怖に、ゲス汚物外道野郎なおっさんはおびえ、後ずさる。
全身に生えていた触手もその怒りに圧倒されたのか、それとも怒りに焼き尽くされていったのかしなびていく。
「こ、こけおどしだぁぐひぃ!!この力がある限り僕ちんは絶対に大丈夫だぐひひひひひぃぃぃぃぃ!!」
恐怖から逃げたのか、それとも目の前の現実に目が向けられないのかおっさんはレイに向かって攻撃を仕掛けようとしたその時であった。
『・・・・・潰れろ』
そうレイがつぶやくと、突如として物凄い圧力が上下左右から押しつぶしてきた。
「がぐひぃっつ!?」
『綺麗に潰し、体液すらこぼさないようにすべてをまとめて、原子レベルまで圧縮をするが・・・・・生きたままそうなるだろうよ』
超重力で圧縮し、生きている状態でつぶされ続けるという地獄を見せる魔法。
正式な魔法名もなく、たった今レイが思いついた責め苦である。
ばきぃ・・・・めしゃぁ・・・・ぐしゃっつ
「ぎゃぁぁぁぁぁぐあぁぁ・・・・・・・」
骨が折れ、筋肉が断絶し圧力によってできた熱で接着され、見る見るうちに外道汚物おっさんは圧縮されていく。
何もかも潰していき、染み出る体液でさえも一滴もこぼさずに無理やり一点へと集中させていき・・・・・・そして、ゴマ粒ほどのサイズになったところで固定された。
もはや気が狂いそうな激痛がしているはずだが・・・・・あらかじめ同時にかけられた魔法によって狂う事すらも許されない。
永遠に続く責め苦を、その者は味わう羽目になったのであった・・・・・
・・・・レイの激怒である。
忘れそうだけど、主人公結構協力な魔法が扱えているんだよね。
次回は後始末です。ハクロの状態とかを考えると・・・・・ね。




