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魔物使いでチート野郎!!  作者: 志位斗 茂家波
ルンベルドン生活
104/154

環境要因ってすごいな

短め?

「骨にひびはいるかと思った・・・・」


 何とかユリ?の締め上げから、起床してきたハクロたちによってレイは助かった。


・・・でもあと少し遅れていたら骨折確定である。




「えっと・・・これがユリ・・ですか」


 ハクロが指さすのは、あの巨大な白蛇の姿から、ラミアのような姿になったユリである。


 一応素っ裸だったので、すばやくハクロが衣服を作製して着せました。進化しても衣服が勝手に出てくることはないようである。


 いやもう、かなりの目の毒というかなんでこうなるんだ本当に。



「ユリ・・なのでありますよね?」

「あの蛇がこうなるとは驚き」

『進化って不思議だー』


 全員思い思いの感想を述べ、ユリに視線が集まる。


「・・・シャァ、シャァアア、シァ」

「あ、ハクロ翻訳よろしく」


 上半身が人に近い姿を得たのはいいけど、どうもまだ人の言葉は話せないようである。


 教えれば話せるようになるんだろうけど、いままで蛇語・・・モンスター語?を話していたから、すぐに会話が成り立つわけじゃないのが残念だ。


 あくまで外見や能力の進化であって、語学までは自力で得とくしろというっているようなものだな、




 まあ、一応ハクロたちならモンスターの言葉が言葉として成り立つのなら訳せるようだけどね。


「えっとですね、『進化できたのだけど、締め上げてしまってごめんなさい、主殿』だそうです」


 ・・・あの「シャァ」の繰り返しのような言葉に、どれだけの意味が詰まっているんだろう。


 ちょっと気になりはしつつも、きちんと反省しているようなのでまあいいんだけどね。



「ユリがなぜそのラミアのような姿になったんだろうか?というか、種族的に何になるんだ?」

「ラミアはラミアという種族できちんとありますし、パールスネークの進化ってあまり聞きませんからね・・・」

「モンスターの進化の行先は、環境要因が結構かかわるはず」

「で、それでなぜ上半身人型になったのでありますかな?」

『・・・あのさ、皆の姿が原因じゃないのー?』


「「「「それか」」」」


 ユリの周囲にいる他のモンスター・・・・ハクロ、カトレア、サクラ、アイラって人型に近い。


 いや微妙に違うけどさ、もしかして容姿とかも影響されるのか?








「・・・というわけでして、種族変更になるので使い魔登録のユリの種族を変更したいのですが・・・・何になるのかわかりませんかね」

「「「「いやいやいやいやいや!?なにが『というわけでして』ですむんだよ!!」」」」


 第2ギルドの方で受付の方に質問したところ、周囲の話を聞いていた人たちにツッコミを入れられました。


 うん、まあ昨日まではでっかい大蛇が、ラミアというか、美しい女性の姿を手に入れていたのを見たらそりゃツッコミどころ満載になるよね。


 他人だったら俺も間違いなくツッコミを入れていただろう。



 でもさ、こうでもしないと正確に種族とかがわからないからね。こうやってギルドに直接問い合わせたほうが良いのである。



・・・・周囲の男性冒険者たちからの怨嗟や嫉妬のような目線が増えたのはひしひし感じるけどね。


「なんであの魔物使いのところに美女ばかりが使い魔になるんだよ・・・・・」

「俺っちもおない魔物使いなのに、使い魔はハエ軍曹とウインドウルフだぞ。美女いねーよ!!」

「魔物奴隷でも購入したい・・・できれば美女な奴をさ」

「ハーピーの巣とかに突撃しようかなー・・・・うまいこと行けば俺もアイツのように美女を使い魔に出来そう・・」

「いやお前、それロリコンだと思うぞ?ハーピーって体は子供で腕が翼じゃん。稀に大人っぽいのがいるらしいけど・・・」

「うるせぇ!!サキュバスとかを使い魔にしたいと望むよりはましじゃねぇか!!」

「そもそも魔物使いの才能がないと使い魔出来ないけどな・・・・というか、サキュバスの場合使い魔どころかいろいろな意味で死刑宣告になるだろ」



 背後の方で、冒険者たちが口々に言っているけど気にしないでおこう。


 というか、俺だってこうなるとは思わんかったもん。いつの間にか人型ばかりで集まっていたんだよ。



 そして、唯一のオアシスというか、やっと魔物使いらしい様な使い魔が、まさかの人型方面への進化・・・・まあ、これはこれでありだけどな。言葉を覚えてもらえれば会話しやすくなるしね。


 でも、朝のあの巻き付きは流石に予想外だった・・・・あれは死ねるぞ。





・・・そのあと、一応種族名としては「パールラミア」という、元の種族名の「パールスネーク」の一部を取った種族として、ユリは再登録された。




 後日談だが、「美しい女性たちの中でモンスターを進化させれば、そのモンスターも同様の、いやそれ以上の容姿の彼女になってくれる」という噂が立ち、迷宮(ダンジョン)に「進化のきっかけ薬」を求める人や、魔物奴隷を買い求める人、魔物使いになろうと使い魔を探し求める人が増加した。



・・・いや、そう都合よくいかないとは思うぞ。今回が偶々ユリの進化先がラミアみたいになっただけでさ、そうホイホイなってたまるか。


 フラグではないと信じたい。


・・・余談だが、ユリは進化しても嗅覚のところだけは進化前同様鈍感。それ以外のところはパワーアップしたようである。

なお、腕が生えたことにより、ものの持ち運びやリアカーなどの牽引も可能になった。

自身の身体を沿って、尻尾の先をつかんで輪っか上になって転がって体当たりするという攻撃方法も手に入れた。・・・ただし、凹凸がはっきりしているために、バウンドしまくってむしろ味方の方に飛びそうで危険。

ギルドの受付嬢、血涙にもなる。・・・だって、スタイルもね。

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