デジャブ死
本日2話目
SIDEユリ
・・・・真夜中、レイたちは屋敷にてそれぞれの自室でぐっすりと寝ていた。
寝床は自分たちに都合よくなるようにセットしており、レイは普通のベッドで寝ているのだが、ハクロはハンモック、アイラは庭にある池の底で、カトレアは葉っぱに埋もれ、サクラはわらを敷いて横になり、それぞれ疲れを癒すために寝ていた。
そんな中、夕食時に「進化のきっかけ薬」を飲んだユリは、自室から出て廊下を少々蛇行していた。
ほとんど寝ている状態だったのだが、薄ら寒く感じて体が勝手に動いているような感じだったのである。
そのため、適当に暖かそうなところを探し、その部屋に入って、その寝床の中へと体を潜り込ませるのであった。
誰かが寝ている寝床だが、ちょっとぶるっとユリはまだ寒さを感じたので、その寝ている人物に少しづつ巻き付いていく。
その体は、徐々にやや縮んで・・・・相手を抱きしめていった・・・・
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SIDEレイ
翌日。
・・・・なんかものすごく苦しいような。
何か息苦しさを感じて、レイが目覚めると・・・・・目の前に何かありました。
肌白いというか、明らかに顔面ふさぐ重量と・・・・あ、なんかデジャブ。
(って!?ガチで防がれているんですけど!!息がぁぁぁぁ!!)
昔、ハクロに初めて出会った時にあったデジャブを思い出したぞこの野郎!!
目の前にあるのは、はるかな悠久の双丘であり、誰のかはわからないけど、不名誉な窒息死の寸前ナノは理解できた。
けれども、逃げ出そうにも手足が締め上げられているようで、動かせない。
魔法を使用しようとしても、この状況で迂闊なのを使うと自分にも確実に被害が出るのは目に見えている。
というか誰っ!?
やっとこさっとこ首をこれでもかと限界まで動かし、ようやくその双丘の持ち主を見て、俺が思った一言であった。
ハクロやカトレア、サクラにアイラとはまた違う女性である。いや、この質感もすごいけどとりあえず女性なのはわかる。
必死にこの状況を整理すると、どうもこの種族・・・ゲームとかでも見るようなラミアみたいな勘z荷がする。
ただ、全体的に色白くて、下半身の方だと思われる蛇の胴体・・・尻尾?部分の鱗まで真っ白で・・・・「蛇」?
「もしかしてユリか!?」
家に居そうなやつでかつ、蛇の特徴はうちにはユリしか持っていない。
そもそも外からラミアが入ってくることもないだろうし、部屋の扉が若干開いていることから、家の中から入ってきていることがうかがえる。
そして、姿がラミアに近い・・・蛇の特徴と言えば、昨晩「進化きっかけ薬」を飲んだユリだと考えれば、色々つじつまが合う。
・・・でも、ラミアはラミアで普通にモンスターとして出現はすることはあり、パールスネークがこんな進化するなんて聞いたことがない。
メキィ!!
「あだぁぁぁっ!!」
考えている場合ではない。寝ぼけなまこでこいつ締め上げてきている。
というか、完全に殺りに来ているぞ!?
「起きろユリ!!そして離せよこの野郎!!」
「・・ムシャァァ・・・ガプリ」
寝ぼけながら、頭を丸かじりされた。
「いったぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
・・・・・数分後、騒ぎに気がついたハクロたちがユリを叩き起こしに来るまで、レイは生死の境目を漂いかけるところであった。
うん、寝起きにこの三途の川を見てしまうのはどうなのだろうか。
・・・朝から騒いでいるけど、まさに死の一歩手前なので割とシャレにはならない状況である。
蛇の締め上げる力とかも強いし、進化・・・しているのかな?まあ、それによって力もアップしているだろうし、胸囲の凶器というハクロと同じようなことをしていることからガチで殺しに来ているとしか思えない。
世の中、そんなに甘いことはないんですよ・・・・・




