70話
準備運動がてら、6階のオークを狩っている。危なげなく、倒すことができる。刀だけといった縛りをしたり、魔法のみという縛りをしたりして倒していたのだが、ステータスも上がっていたりと問題なく倒すことができるようになってしまった。
準備運動も終わり、コボルトの階層にやってきた。対策という対策もしていないので、念の為逃げることができるように煙玉は購入しておいた。基本は、4階と変わらない。もちろんリーダー個体もいるのだが、ゴブリンと違っている点がある。
それは、ほぼ変化が少なすぎて、どれかわからないところだ。
ゴブリンであれば、背が高いという決定的な差があった。だが、コボルトを見ていると某ゲームでの色違いを見ているようなものだ。ほら、色がほぼ同じで違いが分かりにくいモンスターのようだ。
同じような感じで違いは何?と聞かれると色が少し濃いとしか答えることができないとまで言われている。全て殺すか、遠くにいるものを殺せばいいと思う。ほとんどの獣は、指揮するものが一番後ろにいるのが当たり前だ。それか、妨害が入る。そのため、全体を狙うのが一番効率よくリーダーを見つけることができる。
職業持ちは、剣士がいないかわりにシーフがいるぐらいだ。それぐらいしか変化がない。まだ、アーチャーがいない分マシだと思うかもしれないが、シーフにつくことによって、その聴力や嗅覚が爆発的に上昇する。何が言いたいのかわかっただろう?
おかわりが多くやってくるのだ。そのため、無限組手とまで言わしめたのはこの階層からだ。この階層以降当たり前のように職業持ちが現れてくる。このように無限まではいかないが連戦になるのは当たり前と思っていた方がいいだろう。
4体のコボルトと遭遇した。もちろんリーダー個体はいないだろう。そのため、コボルトと戦う時とさして変わりはない。少し離れて、ゴブリンを召喚する。ゴブリンの匂いは強烈だ。そのため、嗅覚の強いコボルトなら、一瞬で場所が特定され、そのまま戦いになる。
もちろん、リーダー基準で、普通のゴブリンが大半だ。その反対側に俺が立っている。木の上に登り安全なところに立ち、
「戦い開始!!」
念話で開始の合図を飛ばす。キンッキンと剣同士が交える音やゴブリンとコボルトの鳴き声が聞こえる。戦闘が始まったようだ。少し近づき観察してみると物量の差で俺の方が有利に戦いを進めることができている。そのまま、物量の差でゴリ押し、最後の一体はリーダーの手により首を切られ勝つことができている。
うん、これなら簡単にリーダー個体との戦闘が出来そうだ。
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