392話
次に行く道があった。そのまままっすぐ行くか、戻って別の道に行くかだ。俺の勘がまっすぐ行けと告げている。その勘に従い、進むだがまたしても蜘蛛だ。次は背中に槍を装備している。元々松明として使われていた棒だ。
それに蜘蛛の粘着性のある糸で石と絡めることで擬似的な槍を作っているようだ。1回目の蜘蛛よりは小さかった。だが、油断をしてはならない。蜘蛛の糸を出し壁に当て、それを吸い寄せるような形で急襲してきた。屋根が狭いので上にいないのが救いだ。
入ってきて早々にそれだったので、悠々と動き回れないな・・・。地面には蜘蛛の糸が貼られており、動けば動くほど、俺たちの動きが遅くなる仕組みだ。コケた時なんかはもっと地獄に変わる。体が地面とくっつき立ち上がることさえできないだろう。
それが連続して俺に襲ってくる。シールドで一体を防いだのだが、横からの攻撃もやってくる。それをしゃがんでよけうらに回り短剣でまずは1体殺す。魔術師と白狼にはきついので一旦戻ってもらう。俺と騎士、チーフでの処理が始まる。
幸い騎士にはその攻撃が効いていないのが救いだ。いざとなれば押し付けて俺は下がる。だが、目元を糸によって隠されており視界が終わっているようだ。火魔法を飛ばして楽にさせたいところだが、そんな余裕はない。
シールドを背中に発動させ、それを背もたれにしながら戦う。真上から奇襲を仕掛けてくるやつを拳銃で殺した。拳銃をやめ、サブマシンガンに切り替え、連射する。
ぶちぶちぶちと音を立て、張られていた蜘蛛の糸が消えていく。ひっくり返っている蜘蛛も何体かいる。それをマジックバレットで殺した。糸を吐いて、壁についた瞬間その糸を取り込む形で移動をしている。それなら吐いて壁についたものを壊していくのが正解だ。
だが、壁についた糸は消えない。そのため背中にシールドを出しているのだ。残りもあと10体ぐらいだ。外からの増援もない。マッピングぐらい用意してくれ、しない人が行くと確定迷子だ。
しても、褒賞とかないから当然だな・・・。褒賞があればしてもいい。だが、ないのであればただの搾取だ。それならせずにした物を独り占めした方が得だな。
残りの10体を殺すのは楽だった。個体の数が多いから厄介だっただけだ。それがなくなれば、壁に張り付いた瞬間に攻撃をするといった方法をことができる。そんなことをして、殺し終わった。
足の裏がベトベトだ、ドロップはあの蜘蛛たちが装備していた槍(笑)だ。ゴミだな。けど松明としてなら使うことができる。持っておこう。ないとは思いたいが魔法禁止エリアとかありそうだからな。
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