374話
黒色の手が3本になった。だが、それにより魔力の込められている量が3つに分かれた。これで壊すことができる。今までは攻撃をしての仰反るだけで壊すことはできなかった。それが魔力量が減ったことで壊すことができる。
攻撃手段が魔法だけというのが救いだな。もしこれで物理型だったならもっと苦戦することになる。頭脳型ならそれ以上だ。罠があったり、仲間と待ち伏せしているとか可能性があるな・・・。さっきと同じように騎士の背後から攻撃を仕掛ける。
今度は背後と左同時攻撃だ。全て分身体だったが、手の攻撃によって壊されてしまう。耐久力よりも攻撃力に振り分けたな・・・。そんな中、俺がいるのは空中だ。それにまだ気づかれておらず、騎士の攻撃を受け止めている。
黒ヤギの黒玉魔法の特徴は、発射までに時間がかかることだ。そのため発射する前に当てることができるとそれが消えてしまう。それを魔術師たちが行なっているのだ。
短剣を手に取り自由落下だ。そして、短剣を頭のてっぺんの突き刺した。騎士に向かって倒れるがそれを踏み台にして空中に飛ぶ。地面に降り立ち、ショットガンに切り替えふくらはぎに至近距離でぶち込む。肉が抉れその肉が焼ける匂いがあたりに漂う。
右から黒手が飛んでくるのを空中に回避をする。だが、もう1つの手が空中にいる俺を襲う。瞬時に魔術師の近くの分身体と入れ替わることによりなんとか避けることができた。
ふくらはぎの傷も再生しているようだ。次は首を狙うか。刀にもちかえ、攻撃を仕掛けにいく。腕の攻撃を切り裂き強制的に道を作る。騎士は本体の相手をしており、こっちまで手を貸すこともできないだろう。
とりあえず、腕を沈めてから本体を叩くか。腕に光魔法を打ち込む。魔法を使えないと勝手に思ってくれていたようだ。回避されることなく。1本の手を消滅させた。残り2本だ。さっきのは不意打ちだったので、これ以上は無理だろう。
魔力を乗せて切っているが、消滅させることはできない。どうやら光魔法が鍵か?
「ライトエンチャント」
光属性を武器に付与した。攻撃を受けてもノーダメージで、余裕そうに受けていたのが、急に回避を取るようになった。やはり弱点だったようだ。白刃取りで刀が受け止められた。分身体を死角になるところから出す。そして交代だ。
刀がなくなったことにより手と手が重なり合った。そこを刀で突き刺す。そして、外に切り捨てる。これで残りは本体だ。だが、目が血走り凶暴化の前触れだ。さっさと殺さないとやばいかもな・・・。
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