355話
金属がなかった・・・。その分の収入が落ちてしまうのは残念なことだ。だが、隣の県に行けば金属が手に入る。もちろんダンジョンに行く授業もあった。だが、初心者むけで低階層を探索する。俺にとって余裕で単位を取ることができる授業だ。
悪魔の言葉、今いるメンバーでパーティーを組め・・・。そんな言葉はなくてホッとする。だが、組みたい奴は組めと言われた。強制ではないが、組んだ方がいいよー。的な感じだろう。本音は、怪我とか死ぬとかはないから絶対にパーティーで行ってくれだろうな。
そんなことを無視してソロで行く。パーティーを組む人もちらほらいるようだ。ソロの人に声をかけてパーティーに誘ったりしている。仲の良い人同士始めからパーティーを組む約束をしていた人もいるみたいだ。
こんな低層で怪我をするほど俺は弱くない。そんなわけで俺はソロで行かせてもらう。そんな決意をした。だが、ここに大きな落とし穴があったとは誰も知ることはなかった。それは、今後授業で動くパーティーを決める。そんな意図があったことに気が付くことはなかった。
まあ、ソロ専なので、怪我とかは仕方がないとして、収入が低いのも全て自己責任なのがいいなー。これで他責をするやつと組むと地獄だろうから・・・。(他責:自分が悪いのに相手に罪をなすりつけること多分この意味だったはず)
名前を先生に伝え、人数も伝える。ソロで来たことに目を細められたが、名前を言った途端その目は変わることになった。おそらく、名簿欄に合格した時の強さとか書いてあったのだろう。それなら納得することができる。
あの試験の時に話しかけられた人はいまだに出会うことはなかった。どうやら試験に落ちていたようだな。そんなことを考えていた。
「ソロなんだー。パーティーを組む?」
誘われてしまった。だが、その見た目がね・・・。ちょっと頭がおかしいメンバーと組みたくはないかな・・・。頭の色がピンクや赤、青と言った派手な色ばかりだ。もう戦隊モノでも作れそうな色合いだ。
さらに、メンバーには男女比がおかしい。女1人に対して男が4人とパーティーの限界に近い。絶対に参加したくない。と言わんばかりに周りも距離を置いていた。
逆ハーレムか・・・。変な目で見られそうだし、ごめんだな・・・。
「ソロで行きたいので・・・」
「彼女が誘っているのだから、なぜ拒否する!?」
赤色がそんなことを言い出した。本当に頭がおかしかったようだ。というかなぜ、拒否されないと思っていた?俺の拒否権は?とそんな疑問が頭をよぎる。ここで戦えることを証明しておけば問題ないだろう。
いつものメンバーを召喚して威圧をした。
「これで問題ないですよね?」
せめて全員が髪の色を黒色にしてから出直してきてくれ。目が痛い・・・。あとチェーンはやめてくれ、痛いたしくてそこを掴まれて首を締め付けられそうで怖いわ・・・。
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