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ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた  作者: ひまなひと(ご飯食べ隊)


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352話

 14階にいるモンスターはトレントだ。実家の近くにあったトレントと同じなのでは?と思う人もいるのかもしれない。だが、そうではない。このダンジョンのトレントは一味違う。その木に野菜を実らせる。(良い言い方が思いつかない)


 実家のトレントの方はドロップとして野菜だけでなく果物も落としていた。だが、こっちのトレントの場合は野菜限定だ。その分甘味や水分量といったものが完全上位互換になっている。さらにトマトは果物野菜論争に決着をつけた。それは、大学の方のダンジョンでトレントがトマトを宿したからだ。


 その結果、トマトは野菜ということが確定した。宿す野菜は殺す前に収穫することができれば、そのまま手に入れることができ、殺してしまうとドロップとして減らされた個数しか手に入れることができない。実らせる野菜は全て旬なものだ。ビニールハウスとかで農作業をしている人に影響が出ないよう考えられた設計だ。


 季節外れの野菜を美味しく食べたい。となったときは地獄なのでなんとも言えないのが唯一の欠点だ。このダンジョンは今のところ食糧ダンジョンのようだ。ダンジョンができる前から、この辺りには家が多く建っていた。都市に近いということもあり、働く人が多く住んでいる地域だ。


 そして、その分人口密度も高く食料の値上がりが激しいところでもあった。このダンジョンのおかげで、その分は解消されている。市長の考えが影響しており、餓死者を減らすためにダンジョンでの買取の値段を上げ多く手に入れてもらいやすいようにしているようだ。


 さらに市からの卸売をすることで市にも収入が入っている。そのおかげで、ここで金が回っているようだ。反対する人もいるのだが、言い分は市だけが利益を集中させているというものだった。その結果バッシングされ、家にまで凸されたりして精神的に病み、引っ越していったそうだ。


 主婦を怒らせてはいけないな・・・。このダンジョンでは男性と女性の比率が半々な珍しいダンジョンでもある。金をくれて尚且つ食糧も獲得できるとなるといろんな人がやってくるよね・・・。


 ここで犯罪をしようものなら返り討ちにあう面白い街に変わっていったそうだ。階が深くなっていくごとにその魔物の強さが上がりドロップも増えていく。ここではある程度まで進むとネタが尽きたのかゲテモノになってしまう風潮があるようだ。


 例えばだが、一番低くても18階からがそうだ。食べられる虫となると、コオロギ煎餅やイナゴの佃煮、蜂の子があるだろう・・・。タランチュラとかもそうなのかもしれないな・・・。想像するだけで背筋がゾワーっときてしまう。


 そんなモンスターがいることからゲテモノ好きにもきてもらえる守備範囲が広いダンジョンだ。ここを大学に一番近いダンジョンにすることで金を稼ぎながら食品も手にれることができる。そんな考えられた大学だった。


 そこまで判断ができるとか凄いなー。

誤字脱字があれば報告していただけると幸いです。

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