349話
戦闘訓練と言っても、徒手格闘術や殺傷能力をなくした武器での演習だ。自分の武器でもなく貸し出された武器でのトレーニングだ。俺の場合は、基本拳だ。刀なんて使えない。重さが違い過ぎてあれで慣れてしまうと絶対支障が出る。
木刀を振るぐらいなら、重い棒を振っていた方がまだためになる。それなら面白くないので三節棍を使って戦っている。面白いぐらい武器が多い。槍や剣はもちろんのこと薙刀、メイス、モーニングスターと幅広く取り扱っている。
刀を使えず、履修をしており単位を取らなければならない、そうなると使う武器は遊びというか暇つぶしのような趣味で終わるような武器になってくる。モーニングスターと三節棍で悩んだ結果三節棍を選択した。
ほとんどの人がよくあるといえば聞こえはいい。だが、ありきたりとかいうと聞こえが悪くなる。剣や槍と言った武器だ。対処法が何も変わらない。剣を受け流したタイミングで、三節棍の反対側で顔を殴ればいい。つなぎ目の部分で武器を絡め取ってもいい。ここで遠距離用の武器を使う人はいない。同じ時間に別のところで遠距離武器はしている。
遠距離武器も的当てだ。そんな武器を使いながらサブ武器としてここにくるならば天性の才能の持ち主だ。だが、そんな人もいない。クソマイナーな武器を使っている人も中にはいた。鎖鎌やモーニングスターだ。この人たちがいたから、三節棍になったと言ってもいい。
鎖鎌の特徴は片方に分銅(錘)がついており、それで相手を拘束したりもう片方の鎌で攻撃を仕掛けたりと言った万能型だ。うまく使うことができれば分銅で攻撃することもできるだろう。
メイスは簡単にいうと棘がついた棒で殴ってくる武器だ。力がなければ使いにくく。力がありすぎるものからすると、他の武器の方が効率がいい。しかもリーチが短いことから使うならば、相手が拳で戦っている時ぐらいか?
そんな攻撃も腕を掴み、体勢を横にずらすことで隙が大きく生まれる。そこを攻撃(寸止め)することで組手は終了だ。
鎖鎌の場合、分銅を飛ばした攻撃から始まる。避けると体に巻きついてきて鬱陶しいので、掴むか撃ち落とそう。この時に鎖を攻撃しても絡まるので分銅を狙うか、中心辺りが狙い目だ。
わざと引っ掛けて引っ張り合いをしてもいい。転がって鎖を解いてもいいのだが、体にめり込む形になるので、身体能力を強化していない状況で行うと普通に痛かった。
目立った武器はそれぐらいで素早い動きで翻弄する2刀流の片手剣使いがいたぐらいだ。そんな相手だと、魔法で攻撃を当てるのが早いな。わざと攻撃をさせて、そこをカウンターでもいいな。近すぎると避けることもままならない。
腕を掴んで腹を殴ってもいい。大体スピードが速いやつなんかは基本的に防御力が低い。あと何故だかバットを持っていたやつもいた。バットか・・・。いい武器だとは思うよ。けど通用しなさそうなんだよね・・・。
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