337話
11月中に新しい階に行くのではなく、2月に行くつもりだ。長期休暇にしておかないと、怪我をして内申点が低くなるとか嫌だ。時間がある方が焦りもなく、退却するときの判断も早く決めることができる。今日と明日だけしかないと考えると、今日中に倒して殺し方を確立させたいと考えてしまう。
時間が多くあるならば、別に今日じゃなくてもいいか。と考えピンチになる前に退却を決めることができるだろう。ピンチになるまで退却をしないというのが馬鹿らしく感じる。ピンチということは誰かしらが怪我をしていたり、魔力切れとかで戦えなかったりする状態だ。
それなのに戦うことを選択する方がばかだ。さらに階次第では、1階に戻るために5の倍数の階にいかなければならない。そこまで無防備なまま通してくれるのか?モンスターがそんなことを許すわけもなく容赦無く攻撃を仕掛けてくるだろう。
それなら余力を持って戦うのが一番だ。余力は魔力やスタミナの余裕さだ。あればあるほどいいのだから全く魔力を使わずに1日が終わりましたでも別にいいと思う。勿体無いとか思うかもしれないが、余裕を持って戦えている。そう考えることで安全な探索に繋げることができる。
騎士たちが魔力切れを起こした時にどうなるのかもわからない。残っているのかもしれないし、消えるかもしれない。もし消えた場合は俺1人で戦うことになる。そうならないためにも魔力を気にしており、魔力切れギリギリまで使わないようにしている。
魔力が0になって魔法を使うことで、HPが減るということがわかっている。海外で死刑囚相手に試した実験があった。元の魔力消費が10だとすると魔力が0になり、そこから痛みを我慢してその魔法を放つ。
すると、魔力はマイナスにならずHPが20減る。魔力の2倍の値がHPとして引かれている。その記事を見た時には、魔力をギリギリまで使わないでおこうと決めるきっかけにもなった。
非人道的だ。とか言われていたのだが、魔法の発展には仕方がないことだろう。あと死刑囚だし、犯罪者とかが堂々と街を闊歩するよりかはいいと思ってしまう。俺はおかしいのだろうか?
発展途上国では、10年前では幼児も鉱山で働いていた。だが現在はそれがダンジョンになっており、金を手にれるきっかけや貧乏からの脱却に使用されている。そして、そのドロップを輸出することで国までもが裕福になっている。
そんな記事もあった。そんなばかげた美味しい話はないだろう・・・。値段をバレない程度まで下げて、受付が中抜きとか目に見えている。人間は皆性善説だとか言われているが、俺は性悪説派だ。
人間は他の人に好かれるために自分自身を欺き、いい人のふりをする。それが結果的に小さい頃からいい人という捉え方をされ、性善説が立証されているだけではないか?
大きくなり、いろんな人から好かれようとする。どうすればいいのか?それは小さい頃と同じようにいい人のふりをすればいいだけだ。いい人を演じているうちはあまり裏切られるということもない。
そんな人間まみれだと俺は考えている。だから、他人はあまり信用するべきではない。
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