316話
残りの3体はもう死んでおり、俺の戦闘が終わるのを待っていたようだ。魔力操作ができなかったら、爆発する。それなら、相手が魔法を放とうとしている時に魔力を流すことができれば自滅してくれる?
可能性はあるな・・・。近づいたり、触ったりはすることができる。それに魔力流すという作業が加わるだけだ。もう1周して順番が回ってきた。魔法使いがいたのでこいつで実験だ。
魔術師と戦っている間に、騎士と俺で周りのオークを殲滅する。その時に騎士に殺してもらうことで騎士が目立つ。その隙に俺が隠れて動きやすくなっている。最後の魔法使いだけになった。最後の武器持ち相手は騎士だけで行ったので、注意は魔術師と騎士だけに行っているだろう。
移動をしていたのだが、視線を向けられることはなかった。注意している割合の多くは騎士、その次に魔術師がいつでも放てるように準備している魔法、最後に魔術師だ。さて背後に立つことができた。背中に軽く触ったのだが、バレていない。
魔術師に魔法を放つよう命令を出す。オークの魔法使いに対して魔力を流し込み、操作し魔法に伝える。出していた魔法は大きくならず、オークの体が大きくなる。さらに筋肉もついており、オークというよりかは鬼という方が正しいか。
持っていた杖を握りつぶす。すかさず、俺は空中に避難をした。そこにはオーク?から放たれた拳がそこにある。間一髪だ。
「シールド」
空中にシールドを出し、騎士がいる方に戻っていく。遠くになってその違いがよくわかる。体の大きさが1.5倍ほど大きくなっている。だが、全ての脂肪が筋肉に変換されているのだろう。
騎士が攻撃を仕掛ける。まずは小手調の殴りだ。腹めがけて殴りを入れたのだが、手の甲によって外に弾かれる。開いた体に体を低くしてアッパーが入った。絶対に痛いやつだ。殴られる瞬間に跳び、威力を外に逃したようだ。
あのオークもただでは済んでいないようだ。手から血が出ている。金属を殴ったことが原因だ。果たしてあれに刀が効くのかな・・・?殺して、死体に試し切りをすればそんなことはすぐにわかる。とりあえず、5本行ってみよう。
収束させたファイヤーピラーを5本飛ばす。少し掠る。その威力に驚いたのか、目を見開いて俺の方を見てくる。そんな焦らなくてもいつかは死ぬだろう。今度は収束させたものを2本、残りはデコイだ。デコイの方は見せかけ上にしており、それが中心となってオークに狙いを定めている。
回避するよねー。時間差をつけて飛ばした収束させた2本の方向を変え、オークの右足と左腕を打ち抜く。本当は、胴体を貫く予定だったのだが、回避したようだ。
俺に警戒している間に背後にいた騎士により、頭を殴られノックダウンした。そして首をへしおり終わった。
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