313話
その後も探索をし、次の階に行くための階段を見つけ、引き返している時だった。ちょっと探索がてら別の方向から帰ってみようと考えた。マップも自由にみることができるし帰るための方向もわかる。それなら探索するしかないよね。
シールドに移るように飛びながら移動をする。しばらく、進んだ時だ。雰囲気がガラリと変わった。今までは何もない沼地だったのにたいし、今ではジャングルだ。足元は沼地には変わりないのだが、植物が生えている。背がまあまあ高いものだ。
そこに飛び乗る。ここが境界線のようだ。何かを警戒しているようで、サハギンは一定距離からここに近づいてこない。それがなんだろうなー。サハギンが警戒しているなら肉食か・・・。
オークの生肉を隣の木の下に投げ込む。落ちた時に出てきたもの、それはワニだ。ただワニと言っていいのかわからない。皮膚は金属で覆われてますよとアピールするように光沢がみられ、歯は黒くなっている。
勿体無いが、他の箇所にも投げてみる。出てくるのはどれも光沢を放つワニだけだ。中には錆び付いているものもいた。あれは絶対に戦ってはいけないな。もし、ワニの体が本当に金属の場合危ない。錆びるということは返り血が体にかかった結果だろうな・・・。
戦わないに越したことはないな・・・。よし、サハギン殺すか。無駄足をさせたあいつらが悪い(八つ当たり)。泳いでいる時にシールド当てていなかったな。
やってみるか。あとは25°ぐらいの角度をつけてやった時だな。その時に避けるのか、それともそのまま突っ込んでくるのかが気になる。突っ込んできて宙に浮いてくれると楽なんだけどな・・・。
サハギンが俺に気がついたようだ。目の前にシールドを出した。だが、出した瞬間に減速し、簡単に避けられてしまった。意味がなかったようだ。他の考えていた策も潰れてしまった。泥沼のせいで視力はあってもなくても変わらない。他の器官が発達したのか?
考えてもわからん。どっかのいるか知らない専門家が解決してくれるさ。殺すことができる。それさえわかっていればいいのだから。気がついて攻撃をしてきていたのが1体だった。その1体に魔法を浴びさせ、殺した。
匂いは、焼き魚の匂いでした。白身魚を焼いたような感じだ。ドロップは、なんと白身魚だ。食べたくねーわ。そのドロップを拾うため地面に近づいた時だった。下から、小さな気配がする。と言っても小さすぎて怪我すら食らわねーと思えるほど微弱なものだ。
手を伸ばして握ってみる。ブニュとした感触だ。今すぐに捨てたい。けどこれが何なのか気になる。気持ち悪さを我慢して持ち上げると、サハギンの卵だった。思いっきり地面に叩きつける。跳ね返ってくる泥なんか知ったことか。
今すぐに投げ捨てたいという気持ちと、拾った自分への怒りで地面に叩きつけた。そして、ドロップはサハギン育成キットだ。テイマー専用、これで君もサハギンマスターだ。そこには、今さっきよりも小さめのサハギンの卵が入っていた。
これ必要な人いる?変人には好かれそうだな・・・。俺はごめんだけど。売却決定!!水中戦でサハギンは強い。言いたいことはわかる。けど見た目がね・・・。生理的に受け付けないんだよねー。全国のサハギンファンの人はごめんね。
いないだろうけど。
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