294話
餅を家に帰る前に食べようと思った。
「いる?」
と聞いたが首を横に振られてしまった。死ぬようなところを見せられて食べる奴なんて少ないか。ウォーターボールに火の玉を放り込み沸騰したところに餅を入れる。そして柔らかくなったところに持参していたあんこをかけて完成だ。
一応腐ってはいないはず・・・。念の為、ゴブリンを召喚して与えてみた。一口食べ、美味しかったのか口の中にいっぺんに食べていた。あー、窒息死するな。と思ったので召喚をやめ、帰した。
あの調子ならまだ食べれるか。よく噛んで食べた。
_________
17階に上がりヴォーパルバニーとの戦闘だ。餅を食べるべきではなかったなと後悔している。食い過ぎてしまったようだ。そんな本気で戦う相手でもないので、のんびり戦っていこうではないか。地面を濡らして搦め手で難なく殺していく。
そうだな・・・。捕まえて、闇魔法を当ててから攻撃する方が効率がいいかもしれない。そっちの方が、足掻く時間を与えずに攻撃を連続で叩き込める。背が低いため、当たればほとんど動くことができない。あとは魔法で殺すも良し、物理攻撃で殺すも良しだ。ドロップも俺が使うことのできる短剣やウサギの肉がよく落ちる。
ウサギの肉だが、コッテリとしていて美味しかった。さらに油部分も少なく、胃もたれすることなく食べ続けられる。引き締まった筋肉のところだったおかげだろう。
短剣は全て投げる用にしようかと考えている。せっかく忍者の職業についたことだ。俺もクナイにすべきか?あと、影分身も使わないとな。
影分身を使うなら、敵と出会う前か、出会って目潰しをしてから使うことになる。1体を作って攻撃を仕掛けるより、何体も使って戦う方がいいな・・・。それまでレベルを上げなければならない。
時間がかかるなー。時間は多くある。のんびりとレベルを上げていこう。ヴォーパルバニーとの戦闘で使うほど余裕もない。今回は見送って明日のダンジョンで試してみるか。実験台はもちろんオークだ。オーク君を半泣きになるまでボコろうではないか。半泣きと言わずとも殺すまでいくんだけどね。
短剣も4本落ちたし、これで中距離はいけるな。
誤字脱字があれば報告していただけると幸いです。




