288話
15階のオークの部屋の前にいるのだが、周りを見ても男、男、男ばかりのむさ苦しい空間になってしまっている。あの海パンズがいない。どうやらあの中に彼女持ちがいたようだ。力あるところに彼女持ちありか・・・。いつもよりも並んでいるパーティー数が少なく戦っているパーティーを含むと3パーティーほどしかいない。
その分周回できるからいいけどね。すぐに順番が回ってくる。扉を開けると、そこに待っていたのは、5体のオーク、装備は甲冑が1体。残りが西洋の鎧だ。ここに1つだけ場違いなのがいるぞ。果たして誰かな・・・。そうお前だー!!
鎧の持ち武器は太刀だ。大きさはオークの体の大きさとほぼ等しい。腰に刺すと地面と擦ってしまうため、背中に背負う形だ。残りのオークも片手剣と盾を装備している。後衛絶対殺すマンだ・・・。前衛として戦うのが怖いという理由から女子は基本後衛になることが多い。
それを真っ先に狙うのがこのオーク軍団のようだ。ひどい話だ。ここで守るのが男の見せ所ですか・・・。熱い展開だけど、戦いにくそうだな。オークを女子に流してしまえば破局は確定、援護を失敗して仲間に当ててしまうと死が確定する。難しい匙加減だ。
とりあえず、切る。俺ではなく騎士が真っ先に突っ込むわけだが、甲冑を守るかのようにオークが前を塞ぐ。だが、騎士がその腹を左手で殴り、その後体に発勁をする。甲冑の隙間から、オークの血が流れてきている。グロいね〜。
残りの3体によって騎士が囲まれた。だが、そこに飛んでくるのは魔術師と白狼の魔法だ。だが、その鎧に遮られ、ダメージが全く入っていない。俺も放つのだが、切られたり避けられたりする。
当たればダメージになるのかな?と思うが、当てることができていないので、その考えも証明できない。俺も刀に切り替えるか・・・。正直前には出たくはない。
西洋剣の場合は、ダメージを受けても骨折で死までは行かない。問題は、その奥に待っている甲冑だ。あの太刀の鋭さがわからないから前に出たくはないのだ。約2メートルぐらいの太刀だ。その範囲に入り、胴体を切断されると考えると前に出たいという気持ちもなくなる。
なかなか前に出ないということは、この鎧のオークとの戦闘が終わり次第出てくるのか?オーク同士で攻撃が当たらないようにという配慮なのかもしれないな・・・。
まあ、ラッキーだ。これで、仲間もろとも死んでしまえ!!とかで切り掛かってくると反応は遅れるわけで、胴体とはおさらば間違いなしだっただろうから。
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