281話
土魔法の棘(ランスの頭部分)を避けるように迂回している。もうそこからは俺のテリトリーだ。地面は全て凍っており、飛び越えるしか方法はない。それに気がついているのかジャンプをした。それも予想通りだ。
飛んでくるとしても、俺の方にとんで来なければいい話だ。しかも直角に曲がって移動をしているので、スピードは最速の時と比べて遅い。
ウサギの体が、再び凍った地面の外に投げ出される。魔術師の方も飛んだタイミングを狙っていたようだ。数秒後そこをファイヤーランスが飛んでいき、土魔法の残骸を粉砕する。
少し遅かったな。予測の大切さが出てくる。土魔法が切れる場所から直角に曲がってくると思っていた。その予測に従い、マジックバレットをあらかじめ作っておいた。もし上を飛び越えたとしても、少し高めに土魔法を作った。高さはあっても飛距離はない。
着地がりをしてもいいし、空中に浮いている時に撃ち落とせばいい。無属性魔法の見えないという弊害が出たな・・・。もし、見えていればウサギを飛ばしたタイミングで、魔術師に魔法を撃ってもらいとどめを差すことができたのに・・・。
白狼は遅くなっているチーフの迎えに行っている。帰って来るうちに決着をつけたいな。受身を取られることもなく、地面を数バウンドする。その時に、手に持っている武器も落としている。近くに落ちてはいるが、刃が折れてしまっている。
もう素手で戦うしかないな。確定勝利だな。立ちあがろうと、地面に片膝をついている。だが、なかなか立ち上がってこないというところを見るに、体の内部に怪我でも負ってしまったのかな?悠々と待つわけもないので、魔術師と同時にファイヤーランスを飛ばし、燃やし尽くした。
もっと早く決着つけれたな・・・。マジックバレットを飛ばすと言っていれば、吹き飛ばした後魔術師のファイヤーランスによってすぐに殺すことができたのに・・・。言ってもないし、見えてもいない。それなら放つよね・・・。仕方がない。ここで、無属性魔法の見えないという弊害が出てしまったな。
気をつけておかないとなー。今回は勝てたからいっかー。ドロップはウサギの肉、魔石だった。とりあえず、短剣が出るまでは周回だな。
誤字脱字があれば報告していただけると幸いです。




