269話
めんどくさいが真面目なので学校には来ている。だが、周りからの目は犯罪者を見ているような目だ。どうせ俺が犯罪者を殺したというよりは犯罪者を退けて人を殺したと考えているのだろう。学校に来るだけで精神的に疲れた。もう机で寝よう・・・。机の上で腕を枕にして寝る。
だが、次の瞬間。俺の机が蹴られる。気にしたくないという理由で探知系は全て切っており、ストレスで隠密系のスキルもうまく発動することができない。机を蹴ってきたのは勇者君だ。もう少しで眠れそうという時に机を蹴られたため、何もすることができず、机とともに飛ばされる。
「なんで人を殺した!?」
それが勇者君の問いだそうだ。人を殺すも何も、殺しに来ていて殺されないという通りはない。人の睡眠を邪魔しやがって、これが授業中の起こす行為ならまだ許せた。だが、ホームルームも始まっていない。
「魔王の威圧、大魔王の威圧」
ブツブツと俺が発動させる。モンスターが逃げてしまうのでいつもは発動させず、オフにしている状態だ。気力と魔力どちらも身体中を循環させる。立ち上がりながら勇者君に詰め寄る。そして腹パンをして中に浮かせ、頭を掴み床に叩きつける。その音を聞いた教師もやってきているが、これも全てマスゴミが悪い。
顔面は殺したらいけないから、攻撃はしていない。肋は何本か折れたかな?そんな気がする。少しスッキリしたので、周りを見ることができるそんな余裕が出てくる。周りを見渡すと、全員が気絶している。教室だけのようだ。教室の外には被害がなかったようだ。
先生にみつかり連行されていく。こいつが元々してきたのだからこいつにも話を聞きに行かないといけない。仕方ないか・・・。回復魔法をかけ首ねっこを掴み、引っ張る。地面を擦っているがもう別にいいだろう。喧嘩を売ってきた相手だ敬意を払う必要もないので、人間モップとして引きずる。
階段でも気にすることなく地面にぶつける。わざと体重を後ろにかけてもよかったが流石に人目が多いのでやめておこう。先生が多い影響で、変に注目を浴びているからな・・・。
校長室に着いた。さてどう説明したものか・・・。校長や先生には常識があった。
「今回のニュースは悲惨だね・・・」
今回のニュースはのところで身構えてしまったが、そんな責められなかった。経緯をわかっているような感じだ。
「今回の顛末を聞こうかな?話してもらっていい?」
「まず、事の発端は、この眠っているやつにあります。昨日のニュースを見て俺が殺したことに怒って机を蹴ってきました。昨日もあまり眠れておらず朝も注目されて精神的に疲れていた時にこれだったもので、普通に切れました。普段使用しない全力であれを殴りました。」
これが現実だ。
「う、うん」
担任が困っているようだ。勇者がこんなことをするとは思ってもいなかったと言わんばかりだ。
「もう、擁護はいらないかな?もう我慢の限界だし・・・」
「誰だっけこの子?」
「光ですね。」
「もう学校やめてもらおうよ。」
俺じゃなくてホッとする反面。まあ、そうなるよね。クレームの電話が殺到しているらしい。その結果は後日決まることになった。緊急での会議が始まろうとしている。ほぼ、全員が気絶から復帰したようだ。と言っても会議が始まり先生もいないので授業もない。そのため俺のクラスは帰っても良いということになって、家に帰った。
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