248話
攻撃を受け流したり、カウンターを仕掛けたりすること、5分が経過した。オークの体から煙が上がる。煙が晴れるとそこには、ガリッガリになったオークがいた。女王の方はやっぱりかと言わんばかりの表情だ。時間制限?それともカロリー消費?このあたりが条件としては妥当なのか?
好機とみた騎士によって、攻撃を耐えていたオークは、腕の骨を握りつぶされ、顔面サンドバッグになっている。もう死ぬか死なないかの境目を見極めて手加減もしている。結構なストレスだったのか・・・。それは置いておくとして、俺の対面をしていたオークも息は上がってきているが、そんなガリガリになるような変身はまだしていない。
もう1体の方もだ。俺の相手とは違い、攻撃を繰り出すというよりかは、受けて時間を稼いでいるような気がする。騎士はストレス発散になったのか、もう殴っているのをやめて、殺した。そして、1番の権化である女王に攻撃をするために進もうとしていた。だが、俺の相手をしていなかったオークがその間に入る。
さっきと同じように握り合った。そしてしばらくの拮抗があるのかと思っていたのだが、騎士が膝のさらに蹴りを入れた。倒れたオークにまたがり、目玉をくり抜いた。そして、くり抜いた目玉を握りつぶし、その時に出た汁をオークに飲ませるといった悪行?をしていた。これで攻撃を当てることができない。そして、拳なためその攻撃も当たらない。
もう、騎士の独壇場だ。目が見えず、皿が破壊されたオークが眼鏡を探す老人のようにゆっくり手探りで地面に手をつきながら立ちあがろうとしている。その腕を曲げるように蹴りを入れる。そして、顎を打った。口の中に手を入れ、まず、横に引き裂いた。次に縦に引き裂くべく上の歯と下の歯を掴んだ。
さらに気力を入れての引き裂きだ。耐えることもできず、下顎が体から落ちる。その時に見えてはいけないはずの気管が外に出ている。まだ、体とつながっているので、呼吸ができないということにはなっていない。その気管を掴み引っ張り出す。オークは両手で押さえようとしているが、怪我が大きかったのか力が入っておらず、力負けしている。気管を両手で持って折った。
それと同時に、俺の相手をしているオークもガリガリになった。傷1つもつけることができなかったが、これで傷をつけることができる。魔力を込め振り下ろし、首を落とす。これで残りは、女王だけだ。一番の問題はその鞭だ。戦い方が未知数な分。俺の方が部が悪い。
さすが女王だ。内心焦っているのかもしれないが、表情には表れていない。計画通りと言っているような顔だ。
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