247話
なんでこうも濃い魔物ばかりなんだ?前は、ビキニオンリーでその次は、ドM専門店の方がご来店か。女王様だ。プランク(筋トレの1つ)ができていないオークや腹で支えるといった不正をしようとしていたオークにはその荊付きの鞭が当てられている。痛いはずのそれに当てられてブヒっと鳴き声をあげ、顔を赤くする。
もう見てられない。目を背けたい。そんな気持ちになる。俺たちに気がついたのか、俺の方に一礼をする。そんな行儀のいいアピールをされても、もう遅いですね・・・。女王という称号を貴方に差し上げます。これで勘弁して下がってください。そう思ったのだが、地面に鞭をうつ。そして、オークたちが勢いよく立ち上がった。
そして、攻撃をしてくるのかと思いきや、オークたちに鞭を打ち出した。もう、意味がわからない。脳の処理が追いつかず。4体全てのオークにその鞭が当てられる。何やら呪文を唱えたようだ。その瞬間、筋肉が膨張し、今さっきまでデブだったオークが一気に筋肉だるまに変わった。
ライ◯ップもこれにはびっくりだろう。騎士が攻撃を開始する。それに合わせて、俺と魔術師がファイヤーランスを放った。その魔法には当たるものの、火傷で終わってしまう。昨日のオークでは、焼け爛れて動きにくくなったのに・・・。火責めをされていたかもしれないな・・・。
攻撃を喰らった時も顔を赤くする。生粋のドMだったようだ。魔法を放ちまくることで、1体は殺すことができた。
「耐久力異常すぎだろ!!」
なんだ?筋肉は全てを解決するとでも言いたいのか?騎士と掴み合っている。投げることもできなければ体勢を崩すこともできない拮抗状態だ。それがなくなれば楽に狩れそうだな。そんな行く手を阻むのは残りの2体のオークだ。残りの女王様は、悠々と観察をしている状態だ。あの鞭さえ奪えば効果は切れるのか?
狙いを女王に変えたいが、変えるとフリーになったオークにより近接戦闘を強制的にしなければならない。何度も攻撃をした。だが、ガキッと生身の腕に当たったはずなのに、金属に当たった音が鳴る。怪我を負わせることができても薄皮1枚といったところか・・・。ダメージはほぼないのと同じだ。魔力を刀に込めてそれだから、もう攻撃手段はないな・・・。
「ファイヤーランス」
オークとの戦闘は放棄して、女王の方を狙う。鞭もただのオークを打つための鞭ではなかったようだ。魔法を霧散させた。そんな技量を持った鞭使いだった。女王を守ることも考えずに俺との戦闘を継続する。日頃から受けているので、その鞭捌きに信頼しているのだろう。
めんどくさい、長期戦闘の予感がする。
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